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嫉妬
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山口と嶋田さんの影の練習を少しだけでも見たくて、僕は部活後にこっそり山口をつけた。鈍感な山口だから多分気づかないだろう。
嶋田さんとの特訓は嶋田マートの近くの公園で行われていた。
ひとけのない、静かな公園は話している二人の話がよく響く。
僕は近くの植え込みに身を隠した。
見つからないように覗くと山口が笑っているのが見えた。
きっとほめられでもしたんだろう。
でも僕の前ではいつも困った顔ばかりした山口が満面の笑みを見せているのを見て、
心が締め付けられているようだった。
山口はいつも僕を気遣ってくれているのに僕はそっけなく返してしまう。
本当はありがとうと言いたいけど恥ずかしくて、言葉がでない。
山口が僕の前で笑えないのは僕のせいなのに嶋田さんに嫉妬した。
きっと山口も嶋田さんに好意を持っているんだろう。
いつも山口の隣にいるのは僕なのに、最近は山口が近くにいない。
代わりに一緒にいるのは嶋田さん。
そう思うと物凄く悔しかった。
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