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アリシマ①~二次創作弱虫ペダル総北、金城目線
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そうだな。
やはりいちばん魅かれたのは通司さんかな。
あの頃の総北はひどく俗っぽくて、巻島の登りを笑うとか、田所が遅いのをバカにするとか、そういう先輩が多かった気がする。
古賀をちやほやするそのロで、青八木や手嶋には冷淡なセリフを吐く。
二人が辞めずにいてくれたことだけでも、奇跡に近いんだ。
あまりにも依怙贔屓がすぎるんで、古賀が、優遇されてる筈の当の古賀が、俺たちに言ってきた。
俺たちも腹に据えかねて、一年と一緒に三年に食ってかかったら大乱闘になった。
ピエール監督が笑い飛ばしてくれたから、お咎めなしで済んだけど、部内まっ二つになってしまって、三年の先輩たちは全く出て来なくなった。
カントクに相談したら、
「アナタがキャプテン代行ナサイ」
って。
いきなりキャプテン代行なんてムリですっ!
叫んでるところへ寒咲さんが来て、キャプテンやるならトレック安くしてやるって…
トレック!
巻島のTIME、田所のスペシャライズド、俺も自分のトレードマークみたいな自転車が欲しくて、ひそかにトレックに的を絞ってたとこで…
釣られた…
名ばかりでもキャプテンだ。
誰にも負ける訳にはいかない。
山しか出来ない巻島と、酘素音速を産み出しつつあった田所、轟音の古賀に引いてもらって、自分の走りを探した。
一年に引いてもらってる俺を、嘲りながら帰宅するサボリ三年たち。
でも恥ずかしくはなかった。
努力は裏切らないからだ。
自分の練習に熱中しすぎてる時は、田所が一年を見てくれていた。
耐えることを知っている俺たちに、一年はしっかり食いついてきてくれた。
一年二年だけで千葉を取ったとき、三年は俺たちを校舎裏に呼んだ。
努力は認めてやる。
だが俺たちは最後のインターハイだ。
ここは譲るとこだろう。
はいそうですかと言う俺たちなわけはなかった。
右も左もわからない中を、友情と工夫でここまで来たのだ。
だが俺たちは確かに駒が足りない。
田所、巻島、古賀と俺。
手嶋と青八木は仕上がらなかった。
三年がいてくれれば優勝も狙える…
俺は断った。
残る二人を二年から選び、練習を強化した。
青八木たちにはサポートに回ってもらい、本番まであと三日という日にその先輩は現われた。
有島達弥…
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