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混乱
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僕は、奏里の質問に答えられなかった。
奏里は悲しげに笑って「考えておいて。また明日お見舞い来るね」とだけ言い残して病室を後にした。
そりゃあ、僕は弱い。
それはそうだろうと思う。
お兄ちゃんとして、強くなって奏里を守ってあげたいとも思う。
でも、奏里は僕がいなくても強いからきっと大丈夫。
じゃあ、僕は何のために強くならなくちゃいけないんだろう?
辛いことを思い出してまで、辛い思いをしてまで、強くなりたいというモチベーションが自分にはあるのだろうか。
わからない。
わからないよ。
どうしたらいいの、晴くん。
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