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side高槻
シャンシャンシャンッシャンシャンッ
耳に慣れたタンバリンのようなあの音が執拗に俺の鼓膜を刺激している。
まさか、この音に俺が怒りを感じる日が来るとは。
「あ、あのさぁ、たけるく」
「話しかけんな!」
シャンシャンッシャンシャンシャンシャン
俺に一喝した彼は、再びスマートフォンに意識を集中させる。
もうお分かりであろう。
神田尊が音ゲーにハマったのである。
あぁ、俺が新作ゲームに熱中している時の尊くんの気持ちが今、ようやく、分かりました………………
虚しい。
近くにいるのに、話しかけることも触ることすら許されない。
オタクだからこそ解ってしまう。音ゲー中は他の音や刺激が本当に邪魔なことを。
俺は大人しく、ヘッドフォンをして美少女アニメを観ることにした。
神田がこの音ゲーにハマったは約1週間前のことだ。
もともと俺がやっていたのを、さとちゃんや昇平に紹介した。(フレンドのために)
そしたらまあ、昇平がドドドハマり。
ゲームなんか普段全然やらないくせに、この音ゲーに夢中になりやがった。
俺としては話が出来るしラッキーなんて最初は思ってた。
思ってたよ!?!!?!?!?!
最初はサァ!?!?!?!?!
そしたら、昇平の野郎が神田に広報し、現在に至る。
わかる、君たちのいいたいことわかるよ。
そう、俺も神田にオススメしたんだよ?でもなんて言ったと思う?
正解はこれ、はいドン
「つまんなそう」
って言ったくせに!!!!!つまんなそうって言ったくせに!!!!!!
昇平に紹介されたとたんDLしてドハマりしてんじゃんんんんんんん!?!?!?!?!!?!?!!
まあそんなこともあり、怒りを覚えたのだが、いつも俺が尊くんにこういう気分を味わわせてしまっているため、歯を食いしばって我慢しているのです。
僕は今、尊くんからぞんざいに扱われ、昇平にヤキモチを焼き、そんな気持ちで美少女アニメを観ているのです。
いやしかし、このアニメ、作画もさながら、声優陣が豪華だなあ……素晴らしいな…………
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