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衝動6
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まずいってなんだ!!!
まずいことなんてひとつもないけど!?
ひとりで目を白黒させていると、
「か、神田くん、あの、」
「ぁんっ♡」
キーを押してしまい、委員長が喘いだ。
恥ずかしすぎるだろ!!
「ご、ごめん、まじで!!」
急いで高槻の上から降りる。
顔が熱くなるのが分かる。
今日会ったばっかりだから、
ギャルゲーなんてしてたから、
高槻だから?
高槻だからってなんだ!
どうした、俺。落ち着け。
「ぁ、あのさ、神田くんってさ、」
「へ?」
急に話しかけられて、腑抜けた声が出た。
「神田くんってさ、オタク、なの?」
俺が、オタク…………?
「は、はぁああ!?俺はオタクなんかじゃねえ!!!なめてんのかお前!!俺をあんなキモい奴らと一緒にすんな!!」
「そ、そーだよね!!ごめん!」
「そもそも、俺は他の奴らより漫画とかゲームとかぎ、ぎゃるげーとか?詳しいかもしんねーけど、オタクほどキモくねぇし!」
これ以上は、ヤバイ。ダメだ。
「つうかさ、お前こそ本気のオタクじゃん!キモいんだけど!!」
「はは、そうだよね、神田くんがオタクなわけないよね、ごめんね…ははは」
曇った高槻の表情にサッと自分の熱が引いていくのを感じた
ちがう
こんなこと言うつもり無かったのに
今、確実に高槻のこと、傷つけた。
謝れ、謝れ、早く!
「ぁ、ご、ごめん、俺、その、」
「いいよ、大丈夫、慣れてるからさ!」
そんな悲しそうな顔させたいわけじゃない
『俺ホントはお前の事キモいなんて思ってない』
このたった一言が
喉の奥に引っかかって出てこない。
気持ちだけが焦って、焦って、焦って、
悲しませた、傷つけた
想いだけが重なって
「ちがくて、おれ、ごめん…ごめ、ふっ、ぅ……」
涙がこぼれた。
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