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照応4
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「……さ…って」
「え?」
「……触って、高槻」
思わず口から飛び出した言葉。
かぁっと顔が火照る。
どうしよう、絶対引かれた、困らせた。
そうは思っても触って欲しいという欲が止まらない。
俺の横に座る高槻はじっと俺を見つめてる。怖い、嫌われたかな、怖い。
なんか、泣きそうだ。
「わ、ぁ…」
突然高槻が俺の頭を撫で始める。
『触って』と言ったのは俺だけど、実際触られると変な感じ、全身がぞわぞわする。でも、嫌な感じじゃなくて、
「た、高槻?……んっ、」
何も言わずに触り続ける高槻に不安を覚えて、高槻を見上げた。なんだろうこの感覚、高槻の視線が、俺に纏わりつくようで、すぐに逸らしてしまった。その間も高槻は俺に触り続ける。
最初は髪を触られて撫でられているだけだっのだが、手がするりと降りてきて俺の後ろの刈り上げ部分を撫でられる。なんか高槻の触り方やらしい、えっちだ。
「ぅあ、ま、待って…っ」
急に背筋にぞわっとしたものが走って、変な声が出てしまった。
待ってって言ってんのに、高槻は手を止めてくれない。それに、変な声が勝手に出て、羞恥心が煽られる。
「んっ、ぁ、高槻…っ」
「か、神田くん……もしかして感じてるの?」
か、感じて…………?
「ち、ちがう、ぞわぞわ…っ、する、だけっ」
「ぞわぞわって………」
そう言うと高槻は俺の首筋に沿って指を這わせてきた。
首を触られるたびに俺はびくっと体を跳ねさせてしまう。更には息まで上がってきてさっきから口が開きっぱなしだ。
「ぅあっ、高槻、それや、だ…ぁ、」
「ちょ、神田くん、」
可愛すぎだから………といつのまにかすぐ近くまで来ていた高槻に耳元で囁かれる。
可愛い……?俺が?
と疑問に思ったが、なぜが顔がますます火照る。
「ひっ、は、耳っ!耳は、だめ…っ!」
「耳…弱いの…?」
「ーっ、ぁ、んっ、ん」
耳の裏を触られながらそんなことを聞かれ、俺はこくこくと頷くことしか出来ないくらいになっていた。
耳の中を指でぐりぐり押されれば、声が我慢できない。自制が効かず、止めてと目で高槻に懇願すれば、そこにはもう普段の高槻はおらず、なにかに興奮を覚えた男が1人いるだけで、俺は怖くなった。
「や、だっ…あっ、高槻っ、たか、つきっ…ひっ、ん、こわ、怖い…っぁ」
「………ごめん。でも、俺我慢できない、かも」
「…っあ、へ?」
ぐいっと頭を掴まれて高槻と顔が一気に近づく。
目の中に欲情の色を浮かべる高槻の顔ががあった。
「神田…」
熱っぽい声で高槻が俺の名前を呼ぶ。俺はその唇から目が逸らせない。高槻の突然な名前の呼び捨てに期待が高まる。
キス、するのかな。
たぶん、俺も今、こいつとおんなじ顔してる。物欲しい顔。
キス、したい。高槻と、キス。
心臓がぎゅっとして苦しい。
スローモーションのように高槻の顔がゆっくり近づいて、
「あ!!やっぱりここに居た!!」
「うおおおお!?!?」
「あだぶっひたどぅ!?!?」
高速移動みたいな速さで元の位置に戻った。
残念。折角、キス、できそうだったのに。
ってなんだよこの気持ち…!
キスをすれば、この不思議な気持ちがなんなのか分かる気がして。俺の頭の中はもう高槻でいっぱいだった。
そんな甘い雰囲気を邪魔して、立入禁止のはずの屋上に侵入してきた野郎。
「なんだよ友………」
「せ、か、会長…!?」
そう、生徒会長兼俺の幼馴染である咲田友(さきた ゆう)である。
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