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照応6
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友が屋上に現れ、俺は正直息が止まるかと思った。
友は家が近所で、小さい頃から俺の兄ちゃんみたいな存在。ちょっと変質者っぽいところもあるけど、頼りになって俺は友がいれば安心みたいなところがある。
だからこそなのかもしれない。別に犯罪犯してるわけでもないし、悪いことしてるわけじゃなかったけど、友が入ってきた時すごくビビった。
しかもその途端に俺だけを残して高槻はバタバタ教室へ戻っていってしまった。俺1人で乗り越えろってことかよこの状況!!!
若干高槻に腹を立てていると、友が俺の隣りに座った。
「……今のって………友達?」
「あ?だったらワリィかよ」
「ううん、たぁに友達ができるなんて、僕嬉しいな」
ふふ、と笑って柔らかい笑顔を俺に向ける。たぶんこの笑顔で大抵の女は落ちると思う。こいつほんとに腹立つくらい顔が整ってる。
ちなみに①『たぁ』って言うのは俺のこと。尊、だから、たぁ、らしい。俺をこの呼び方するのは友だけだ。俺としてはちょっと恥ずかしいからやめて欲しいんだけど。
「………でもさぁ、」
続けて友が言う。
「さっき…………あいつとキス、しようとしてなかった………?」
「は、はぁ!?な、なに、なに言ってんだよ?」
俺は必死で動揺を隠そうとしたが、友は『分かってんだぞ正直に言えよ?』と先ほどと変わらないが意味が全く違う笑顔を俺に向ける。
そして、昔から俺は友には逆らえたことがない。
「……し、してた、けど………………」
「…あの子ってただの友達?それとも…………」
友が俺の唇を指でなぞる。
「そーいうオトモダチ、なのかな?」
「そ、そーいうって……?」
「んー………………セフレ?」
「セッ!?!?そ、そんなわけねーだろ!!!!友達!ただの友達だっつーの!!」
セフレなんて…ありえねぇだろ…………
なーーんだ、といって友はつまらなそうな顔をしたあと、ぱぁっとまた最高な笑顔を浮かべてこう言った。
「あ!じゃあ〜、たぁはあの子に恋しちゃってんだ♡♡」
ほわっつ???????
俺が高槻を好き???????
なんだろうこのデジャヴ。
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