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召喚10
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近くにあったトイレに入って、とりあえず、ぐちゃぐちゃだった顔を洗って、ベタベタの身体を拭いた。
正直、若干だが、若干だけど!イチャイチャしたらない、気もしないこともない。
だけどまあ外だしな。
寮に帰ってからでも十分だと思う。
今日は非日常的な、ちょっと違うけど、デートとやらを楽しみたい。
「なぁ、こっからどーする?…って何してんだよ…」
「えっ……何ってナニというか…もにょもにょ……」
「…ちんこ触りながら喋んじゃねぇ!!」
「だだだだって!!俺、さっきから勃ったままなんだけど!?!?」
トイレまで近かったと言っても、多少距離はあった。こいつ、よく勃ったままでいられたな。
「じゃあ、さっさと出してこいよ。」
「うぇっ!?ひ、ひとりで!?」
「はぁ?誰がトイレでヤるかよばぁか!」
「うっ…うっ…」
ガチャン
と個室の鍵が閉まる音がして、俺は高槻が慰め終わるのを待つ。
「…っ、ぅ……ぁ」
声聞こえてんだけど!?!?なんなの!?!?
くそ、変に意識しちまうじゃねぇかよ!
ちらっと個室へ視線を向ける。
今、あん中で抜いてんだよな…高槻が…
って、ナニ考えてんだ俺!
煩悩を打ち払うように、思いっきり冷たい水で顔をもう一度洗った。
「はーーーっ……スッキリスッキリ……ははは……………」
しばらくして、高槻が個室から出てきた。
俺は何を言えばいいか分からなくて、とりあえず、『おう』と一言だけ。
「あれれ、尊くんなんだか顔が赤いような。」
「は、はぁ!?馬鹿言ってんじゃねえぞ!」
「日焼けかなぁ」
「そっそうだよ!日焼けだ日焼け!」
一瞬、さっき考えてたことがバレたかと思った。そういうとこは鋭いからな、こいつ。
「…っと、これからどうする?」
「あっ、俺ラクダ見たい!」
「ん、じゃあそうしよっか」
「おー、そうと決まれば〜!」
意気揚々とトイレから出ようとした俺の手を高槻が掴んで、もう一度中へ引き戻す。
俺の頭上にはハテナが飛び交って、高槻の思考が読めず、俺は高槻をただただ見つめるしか無い。
「あのさ、お願いがあるんだけど。」
この時に、俺は気がつくべきだったのだ。
普段とは違う、いつもより少し低いトーンの高槻の声に。
高槻が俺の目を見て、話さない訳に。
忘れかけていた、鈴子の存在に。
そして、
こいつが変態だったということに。
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