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憤慨
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好き
とか
愛してる
とか
言葉にするのってすごく大事なことで
そうやってお互いに気持ちを確かめ合ったり
不安を取り除いたり
色々あると思うけれど
正直、俺は今、こいつの言葉が少し、いや、だいぶ信用できない。
高槻の部屋に泊まった日の朝は、必ず高槻のほうが先に目が覚めている。
大概、俺が目を開けると、ほほ笑みに愛しさをプラスした顔で俺のことを見つめている。
「………はよ」
何かを待っているような目に俺はいつも耐え切れず、布団にもぐりながら、小さな掠れた声で朝の挨拶をする。
「うん、おはよう」
言わされてる感は否めないが、それでも高槻が幸せそうな顔で返事をしてくれるから俺も心がふわふわするような、暖かい気分に朝から包まれることになる。
この恒例行事が終わると、名残惜しそうに高槻は布団から出て行って、
俺のおでこにキスをして、朝食作りへと向かう。
ほんとはもうちょっと長く一緒にベッドの中でごろごろして、キスしたり、手繋いだりしていたいけど、俺のために朝ごはんを作ってくれているんだから、わがままは言わない。
実際、高槻の料理は美味しい。
今まで朝ごはんはパン1つとかおにぎり1個程度しか食べられなかったが、高槻のなら、なぜか朝からがつがつ食べられる。
高槻が言うには、
『いやぁ、愛だね』
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