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ミエルンデス12
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「ばか!俺は女の子か!」
何もしないとか男に言う台詞かって!
「それとも、何かして欲しい?」
「な、んなわけあるか!」
俺は起き上がり抗議。
「顔真っ赤」
フフッと笑う徳川。
くそ、またからかわれた。
「やっぱ下で寝る!」
「だーめ!」
後ろから両腕がにゅっと伸びてきて俺を捕まえた。
羽交い締めっぽい。
「こら、離せ!」
ジタバタと暴れる。
「大人しくしないとキスするよ?」
耳元で囁かれた。
ビクンと身体が反応する。
「大人しくなっちゃったね。俺とそんなキスしたくない?」
色っぽい声が耳元で聞えた瞬間、くちゅっと粘着質な音が耳に届く。
徳川の舌が俺の耳を舐めている音だ。
「ん、……やめ」
背中がゾクゾクして、小刻みに身体が震えだす。
抵抗しているつもりなのに、耳を軽く噛まれたり舐めてきたり、
「んんっ、……あっ」
って、俺……何感じてんの?
えっ?俺って今……感じてんの?うそ……
戸惑う俺を挑発するようにシャツの中に手が入ってきた。
「やあ、だめ」
それはダメだろ!
徳川の手を払いのけようとして、腕を掴まれて、そのままベッドに組み敷かれた。
徳川は俺の両手首を掴んで押さえている。
そして、さっきの続きみたいに首筋を舐めてきた。
「やぁ………だめ、こむぎ」
首筋に舌の感触。
ぺちゃぺちゃと舐めている音がして、そして、吸われた。
「ああ、や、んんっ」
だめ、駄目だって!俺はこんなの馴れてないし、それに……
「徳川やめろ!俺は先生だ!こんなのダメなんだからな!」
男同士だし、先生と生徒。
こんなのダメに決まっている。
「じゃあ、リンって呼ぶ」
「ばか、そんな問題か!」
「小麦ってまた呼んでよ。りん」
徳川はそう言うとまた首筋を舐めてきた。
「だめ!小麦!」
「ふふ、犬を叱ってるみたいだね」
俺を見下ろす徳川。
犬……うん、徳川は大型犬だ。
「ハウス!小麦!」
って、乗りツッコミしてる場合か!
「リン……すごく、可愛い。俺………リンをずっと守れるよ?だから、俺と一緒にいようよ」
「だから、そんなセリフは女の子に言えって!」
ジタバタ暴れてみる。
「リンにしか言わない、リンしか守らない」
真顔で俺を見下ろす徳川にドキっとしてしまった。
急に真顔とか反則だし、なんだよソレ、告白みたいだ。
「リンみたいな霊感体質は俺しか守れないよ」
………………はっ?
いま、なんて?
もう1回聞き直していいかな?
「は?何て言った?」
「だから、琳みたいな霊感体質は俺しか守れないって」
…………俺って頭が悪いのか耳が悪いのかどっちかだ。
霊感体質って徳川言ったような気がする。
「ごめん、俺……色々あってパニクってるんだと思うがけど、霊感体質とか言った?」
「言ったよ?琳って自覚なしの霊感体質だもんね」
えーーーと、
俺は徳川のギャグに乗りツッコミすればいいのかな?
なんでやねん!って………
「俺が琳を1人にしたくなかった理由ってさ……アレ」
徳川は指をどこかに指す。
どこ?
指先を辿るとクローゼットがあって、少し隙間が開いてて、
開いてて…………あれ?なんか動いた?
隙間にチラリチラリと黒い物が移動しているみたいに見えて目を擦ってみる。
「やっと見えた?厄介者に目をつけられたね琳」
「はあ?」
何を言ってんだ?
「黒いの見えているんでしょ?アレって死神だよ」
「はあああ?」
思わずデカイ声が出て、自分で口を押えた。
壁薄かったら申し訳ない!
「ホントは先生も電車の事故で死ぬはずだったんだ。でも、先生は電車に乗らなかった。だから、死神が悔しくて付きまとっている」
徳川の説明は中2病っぽくて、どうも………でも、徳川は噓をつく子ではない。
真面目な子。
俺にセクハラしたけども!
「ご、ごめん徳川………先生はさ、えっと、徳川の悩みとかあったら相談のるよ?だから、そんな空想じみた事」
と言い掛けて言葉が出なくなった。
クローゼットがさっきより開いてる!
しかも、俺の目の前でゆっくりと開いてて………黒い何かを感じた。
「先生、動かないでね。大丈夫、俺達がいるから先生は死なない」
徳川は俺をぎゅっと抱きしめた。
背中がゾクゾクしてきた。
快楽からくるゾクゾクではなく、寒気からくるゾクゾクだ。
空気がキィーンと音を立てたような気がした。
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