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ツイテルンデス
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「リンちゃん………あ……あっ、りんちゃん……」
田代の喘ぎ声が聞こえてきた。
それと、同時に俺に覆いかぶさってきた……でも、それは真っ黒い影にしか見えない。
ううん、真っ暗だ。
何も見えない中で、
「あっ、ああ、りんちゃん気持ちいい……はあっ……あっ」
田代の声だけが聞こえてて、俺、やられてんのに何も感じない。
痛みとか、感覚とかなくて……頭おかしくなってんのかな?って思う。
怖すぎて何も感じない………
「いく、りんちゃん……りんちゃんの中で出すね」
田代の声。
俺の中に?
やっぱ……おれ、田代にやられてんだ。
…………ばか!小麦のばか!
助けに来ないから……
小麦………が、良かった。どうせやられるなら。
初めて相手なら小麦が………
うっ………ひっく、
喉の奥が熱い。なに?俺泣いてる?
だって、俺…………怖いのに。
小麦のばか!!
たすけて、小麦………小麦っ!!!
「琳!!!起きろ!!!」
えっ?小麦の声?
「目を開けろ琳!」
小麦?本当に小麦?
言われた通りに目を開けた。
俺を見下ろす小麦の顔。
「こ…………むぎ?」
俺は手を伸ばして小麦の顔を触る。
「琳………泣いてるから」
ホッとし顔の小麦。
本当に小麦?助けに来たの?
「うっ………小麦いいいい」
俺はたまらず小麦に抱きついた。
「琳………どうしたの?怖い夢みた?」
夢?
俺を抱きしめてくれる小麦の温かい体温。
本物だ。
「怖い………ゆめ、みたあ」
小麦にしがみつき、泣いてしまった。
夢?本当に夢だった?
「そっか、もう大丈夫だから」
頭を撫でられて安心してしまう俺。
良かった夢だったんだ。リアルな………
怖かった。良かった小麦がいて。
◆◆◆◆
「落ち着いた?」
俺にホットミルクを渡しながら微笑む小麦。
俺は受け取ると頷く。
ホットミルクは甘くて美味しい。
「どんな夢だった?」
小麦に聞かれて、恥ずかしいんだけど、
「お、襲われる夢」
と答えた。
誰に襲われたかは言わなかったのに、
「それ、田代?」
と言われてビクッとなった。
「やっぱ、そっか……影虎が捕まえられないはずだ。琳の夢の中に逃げてたのか」
真顔で言われてキョトンとなる。
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