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恋人の存在 4
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それから俺たちは二人並んで仲良く晩ご飯を作りはじめる。
今日のメニューはブリの照り焼きだ。
「篤味噌汁作って」
「はーい」
梁瀬さんともこうやって並んでキッチンに立ったりしたのかな……なんて途中考えたりもしたけど、今横に並んでんのは俺だ。
過去は気になる。
だけど、気にしすぎて今を台無しにしたくないし。
こうやってポジティブなところは、自分の長所かもしれない。
ご飯も食べ終わり、片付けも終了。
そしてお風呂も沸いた。
よし。
「ねー、奏。風呂、一緒に入ろうよ」
とりあえず、奏に俺を意識してもらわなきゃ。
そのためには、アピールアピール。
「頭洗ってあげる。演技褒めてくれたお礼に」
「やっすいお礼!」
なんて笑いながら、ほら行くぞって立ち上がる奏。
どうやら一緒にお風呂、オッケーみたいだ。
連れ立ってバスルームに向かった。
「ど?」
「んー。気持ちいいぞ」
奏が浴槽から頭を出す形で、頭を洗ってる俺。
『奏な、人に頭洗ってもらうの好きだぞ。
わざわざ洗髪のためだけに美容院行ったりするし』
聖夜さんが教えてくれた、奏の好きなことのうちのひとつ。
ってか頭ちっさー。
髪もやらかいし、サラサラだし。
気持ちよさそうに目を閉じる奏。
口が半開きになっていてそこから息がこぼれていくんだけど……。
うん。
色々我慢だ、俺。
忍耐だ。
反応したらシャレにならない。
「流すよー」
「おー」
泡を丁寧に洗い流す。
「うっし、終わり」
「さんきゅー。お前うまいな、頭洗うの」
「そ?じゃあまた洗ったげるね」
「うん」
その後湯船に浸かって、しっかりあったまる。
「あっちー。俺もう出る。篤は?」
「……もうちょっと浸かる」
奏が出て行ったあと、俺はため息をついて……チラリと下を見た。
わずかに反応をしめしてる。
奏にバレなかった。
良かった……。
だってさ。
自分の気持ちをハッキリと自覚してから改めて奏の裸なんて見たらさ。
しかも熱さのせいで、頬は色づいてるし、肌はツヤツヤだしさ。
……ヤバいっす。
俺はまたため息をついて、湯船から上がる。
そしてシャワーを出し反応しはじめたモノを握った。
「……っ、」
過去に嫉妬しても仕方ない。
それよりも、今を大事に。
だから奏にアピールのために、奏が好きなことをしようとは思うんだけど。
コレはどうやらだいぶ理性を試されるみたいだ。
またしてあげる、なんて言ったけど……耐えられる自信がないぞ、俺。
なんて少し情けないことを思いながら、俺は熱を放ったのだった───。
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