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「はい、奏」
「さんきゅー」
ソファに座る奏にオレンジジュースを渡して、俺も横に座る。
他の三人は一時間ほど前に帰っていった。
聖夜さんは朝から仕事があるみたいだし、社長と高遠さんは外に飲みにいくって言ってた。
…もしかして、俺と奏を二人っきりにしてくれたのかなー、なんて。
「奏、ちゃんと頭拭かないと」
ポツ、ポツ…っと毛先から水滴が落ちてる。
「んー」
タオルでわしゃわしゃっと髪の毛を拭く奏。
お風呂に入りたての、石鹸の香りが漂ってくる。
先に俺が入って、その後奏でが入った。うん、まぁ一緒に入るか?って誘われたんですけどね。
…一緒に入ったら、抑えられる自身がありませんでした。
「これでいいか?」
タオルを取って見上げてくる。
俺は奏の髪に触れた。
ホントさらさらだなぁ。
「うん。おっけー」
奏はふっと笑って、オレンジジュースに手を伸ばし、コクコク…と飲んでる。
首細いなぁ。
華奢だし、色白いし…なんでこんな綺麗なんだろ…なんて考えている俺。
「ねー、奏」
「ん?」
「あのさ…俺のどこを好きになってくれたの?」
写真を見て、なんて…どこにそんな要素があったんだろう。
奏はちらっと俺を見て、少し照れくさそうな表情をするとぽすんっと俺にもたれてきた。
「…その目。」
「目?」
「うん。
その、真っ直ぐな目に惹かれた。
その目に、映れたらいいのにって」
そう思ったら、なんかどんどん好きになってった。
そう続けた奏。
…うわ、自分で聞いといてなんだけど…照れる…。
「篤は?」
「へ?」
「なんで俺?」
少し首を後ろにひねって見上げてくる奏。
そのしぐさがかわいくて、ふっと笑みがこぼれる。
「まず最初に惹かれたのは、笑顔…かな。
奏が笑うたんびに、ドキドキしてたんだよ?」
「…そーなのか」
「うん。
そんで、一緒に住むようになって、どんどん惹かれてった。
奏に触る高遠さんみて嫉妬して…あぁ、好きだからだって確信?みたいな」
「いや、アレはその…」
「もう触らせちゃダメだからね?」
「…ハイ」
気まずそうに頷く奏をこっちに向かせて、ぎゅうっと抱きしめる。
「奏に触っていいのは、俺だけだからね?」
「うん、篤だけ」
コクリと頷く奏。
…高遠さんと社長に、念のため一回釘さしとこ。
俺はそっと抱きしめる力を緩め、奏を覗き込んだ。
視線があって、ふわっと優しく笑う奏。
俺も自然と笑顔になる。
キス、したいな。
俺は奏にそっと近づいて、ちゅっと軽くキスをする。
ついばむように、何回も何回も。
その度に響く、リップ音。
もちろんそれだけじゃ満足なんて出来るわけもなく…俺はそっと舌を差し込んだ。
奏も舌を出して、俺の舌に絡めてくる。
くちゅ…っと音がした。
「ふ、ン…ぁ…」
奏から、鼻に抜けるような吐息が漏れて、それに煽られるようにキスを深くした。
奏の手は俺の背中に回ってぎゅうっとシャツにしがみつき、俺は奏の後頭部と腰に手を回して抱き寄せる。
奏の口の中…あつい。
ぐるりと口の中を一周し、軽く舌を吸うと、んっ…と奏の体がピクリと震えた。
…感じてくれてる…?
奏の反応が嬉しくて、さっきより強く舌を吸って、まるで食べるように奏の唇を味わった。
そっと唇を離し奏を見ると、少し息を荒げて、頬を赤く染めて、俺を見上げてきて…。
…ヤバイぐらい、心臓がどきどきします、奏さん。
「…奏…、俺ぶっとびそう…」
理性が。
正直にそう告げると、奏は一瞬キョトンとして、次にハハって笑った。
「ぶっとんでいいぞ?…俺もだから」
はにかんでそういう奏に、さらに跳ね上がる鼓動。
「…もっといっぱい…触っていい…?」
「うん…、篤…」
奏は俺から離れて立ち上がって、そして俺の手を取った。
俺を見下ろして、照れたように笑って、言った。
「二階…行こ」
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