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「弟に口説き方を聞かれて困ったから、」
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「兄ちゃん!このとーり!!」
日曜日のある日。
自室には土下座をする弟がいた。
「口説き方?」
放課後の教室に二人。
東山祥吾と神原泰河。
「そ、弟がさ…俺もわからんしさぁ…」
壁に体を預け腕組をする祥吾の横に泰河も体を壁に預けズボンのポケットに手を突っ込んでいる。
弟想いのちょっと危ないブラコンの祥吾。
そこそこ良い頭脳の無駄遣いをしてまで必死に案をひねり出している。
「なぁ、お前だったらどうする?」
不意に祥吾は泰河に尋ねた。
泰河ほど女慣れしている男はいないといわれるほどだ。
口説き方の一つや二つ解るだろう。
「・・・・・俺、だったら」
長い睫毛から覗く目はどこか少し色っぽい。
金に近い茶髪をかきあげる。
「・・・追い詰めて」
少しいつもと違った低く囁く様な声。
祥吾の左耳のすぐそばに泰河の右手が置かれる。
そう。祥吾は今追いこまれている。
つまり女役。
「えっ」
「手をとって、」
そういってごつごつと大きい男の手同士を絡める。
若干、祥吾のほうが柔らかく小さい。
するりと手をとって左手を祥吾の右手と絡める。
じっとりと。いやらしく。
「ちょっ、まっ」
「そんで、耳元で」
. .
祥吾は少しは対抗しようと軽く残った左手で対抗してみるものの
泰河の甘い香水にやられて力が入らない。
目の前に泰河の首筋。
耳元にまで持っていかれた泰河の顔。
至近距離から聞こえる泰河の吐息に赤面する。
頭までふやけそうだった。
『すき』
たった一言。
そういって泰河は手を離しするりと離れた。
まだ祥吾の顔は赤く熱い。
「お、おおおおおお俺にやってどーすんだよっ!」
「だって言葉で教えるよりこうやって体に教えたほうが早いじゃん?」
「冗談もいい加減にしろよっ!」
そういって林檎のような顔はそっぽを向いてしまう。
(さっきのやつ、冗談じゃなくって本気なんだけどねぇ?)
自分の予想通りの反応を見せてくれる祥吾に泰河は大満足の顔。
「で?どう?祥吾は男相手にドキドキした?」
「・・・・・」
「何?」
「・・・・・ちょっと、だけ」
女慣れしてるからって女が好きなわけじゃない。
「へぇ。かわいいこというね」
ドSスイッチが入る。
「もうちょっと教えてあげるよ・・・」
そういって細身の祥吾の腰にするりと腕を回した。
後日談
「兄ちゃん!彼女できた!」
「まじで!?」
祝☆弟初彼女
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