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椿の苦悩。
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今、アニメの収録の真っ最中。
俺は主人公で、今日は好きな子に告るシーンになっていた。
『俺…お前見てると、いきなり胸が苦しくなったり、訳もなく泣きたくなったり…
どうしたらいいか、全然わかんなくなる』
(…?
この感じ。どっかで…)
『…好き、なのかな。お前の…こと。
教えてくれよっ…!!』
自分でもびっくりするほど、語気が強くなった。
(あれ?俺……)
「____OKです!!確認、入ります」
スタッフのOKサインが入る。
「ふぅ…」
「いいね、椿くん!!今の演技サイコーだったよ!!…まるで、本当に恋してるみたいだ!」
監督の声が響いてきた。
「え…」
監督の言葉に一瞬、動揺してしまう。
(俺が、恋してる…?)
「…椿くん?」
「えっ…あ、すみません!ありがとうございます!!」
朝の出来事が、一瞬頭をかすめた。
違う。俺達は、キョーダイなんだから…
違うに、決まっている。
梓はキョーダイとして大好きなだけ。
…そう、思い込みたかった。
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