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え、理事長、おい。
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コンコン
「どうぞ」
(返事はやっ)
控えめにノックをすると思いの外、早く返事が返ってきた
ガチャリ
「失礼します。初めまして、難波朝陽で…ぅあ」
ドアを開け、挨拶をしようとした朝陽に物凄い勢いで理事長らしきものが突っ込んできた
理事長らしきものが。
※大事なことなので2回いいました。
「朝陽ぃいいいい!会いたかったよぉぉおおおおおおおおおおお!!!!」
「あ」
理事長らしきものの顔を見て固まる朝陽。
しばらくして、理事長らしきものは綺麗な弧を描いてぶっ飛んだ。
赤い何かをぶちまけながら。
理事長らしきものが。
※大事なことなので2かry
「キモい…あ、お久しぶりです。おじさん」
「嗚呼、朝陽の愛が痛いっ…敬語萌えぇ」
あ、またぶっ飛んだ。
理事長らしきものが。
※大事なこry
「早く話を済ませて下さい。…早く休みたいので」
「嗚呼、わかったよ朝陽」
私立西園寺学園の理事長こと、西園寺 理人(さいおんじ りひと)は朝陽のお母さんである日和の弟で、朝陽の叔父さんに当たる人だ。
苗字が違うのは、日和と朝陽がまだ父親の姓を名乗っているからだ。
「日和姉ちゃんの再婚おめでとう」
「嗚呼」
「朝陽も幸せになっていいんだぞ、もう」
(わかってる。…けど、わからないんだ)
「少しずつ、大切なものを増やしていけばいいよ」
いつもは変態なのに、少しだけカッコいいなって思ったら、心が暖かくなった気がした
「と、まぁ姉さんの話は置いといてだな。ここの学園の特色について話をしよう。この西園寺学園は、進学と部活動ともに力を入れてる。もちろん、学習の習熟度別にクラス分けをしてるわけだが」
(ふーん、さすが特進高校なだけあるな)
「ここは、私立の学校で、所謂お坊ちゃん高校なんだ。だから、親の社会的地位なんかもここでは評価の対象になる。その社会的地位と学習の習熟度が高い生徒にはSクラスという特進のクラスに所属してもらってる。勿論、朝陽はSクラスだよ」
(親の社会的地位?…うむ、よくわからん)
「それとは別にもう一つ特別なクラスがあって、所謂不良の子達が入るFクラス。それ以外はA〜順番に成績順だ。どう?クラス分けについてはわかった?」
こくり
「うん。物分かりの良い子だ。…ここからが本題なんだけど。ここは幼稚舎からの全寮制男子校なんだ。小さい頃から女性というものが身近に感じられない分、恋愛的にも性的にも女性に向かうものが男の子に向かっちゃうんだ」
「…ホモ?」
「うん、そういうことになっちゃうね。そういう境遇も相まって、顔が良い生徒はアイドルの様に崇められたりすることがある。そのファンの子達は親衛隊と言って、制裁をしたりすることもあるんだ。」
「制裁?殴ったりとか?」
「それもあるけど、強姦もあるんだ。あっちゃダメなことなんだけどね。管理しきれない程、過激な子達も居るんだ。環境のせいかもしれない。だから、朝陽も気を付けて。朝陽は日和姉さんに似て、とっても綺麗な顔をしてるから」
「…」
「心配なんだ…朝陽のこと大好きだから」
「知ってる。心配すんな理人」
「っ!?…朝陽」
蕩けそうな程甘い笑顔で理人は微笑んだ
(その笑顔が見れるなら、たまには名前を呼んでやってもいい、)
変態でも、大切な家族なんだ。
やっぱり失礼なことを思う朝陽であった。
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