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スペシャルゲスト
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『そしてスペシャルゲストです!!』
司会者がそういうと後ろの扉が開き、そこにスポットライトが集まった。
「何?何?」
「雨宮、もっかいあの子に会いに行ってこい!」
「うぅぅっ〜。」
「…。」
「何でだよ!金田くん?黙っちゃったけどどうした?」
『どうぞ!!』
キャーーーーーー!
耳が潰れかと思い、幸希は目を閉じた。
司会者の声と共に会場中に黄色い声が飛び交った。
『スペシャル新郎の…』
もはや司会者の声も聞こえなくなった。
(鼓膜破れるわ…)
幸希は恐る恐る目を開けた。
すると周りの目線は後方へと向かっていた。
女の子なんてのは身を乗り出していた。
「やばい!やばいわよ!」
「ちょっと邪魔よ!!写メ撮れないじゃん!」
「なんであの女、図々しく相手役頼んでんのよ(怒)」
ステージ上ではさっきまで堂々としていた美人が、モジモジと恥ずかしそうに顔を赤らめていた。
スポットライトが幸希の近くまで来た。
(芸能人でも来たのか…?)
幸希もみんなに習って、パッと顔を上げて、振り返った。
「あっ…。」
「…。」
つい声が出て、幸希は手を口に当てた。
(マジか….目が合っちゃった…)
幸希は通り過ぎて!っと思いながら、目を閉じた。
『スペシャル新郎の勝谷くんです!凄い歓声ですねーー!』
「勝谷くんーー!カッコイイーー!」
「キャァー!勝谷くん!」
『勝谷くん!前にどうぞ!!』
ザワッとした感じに幸希はそろそろと目を開けた。
『勝谷くん?』
司会者も不安げな声をあげていた。
目を開けると勝谷はまだ幸希を見ていた。
幸希はその切れ長の綺麗な瞳とざわついた周りの空気が自分に刺さり、背中から汗が滲んだ。
『お知り合いかな?さぁ、勝谷くん!!新婦が待ち兼ねてますよ!』
司会者が促すように大きな声を上げた。
すると勝谷は急に幸希の手をとった。
「なっ…!?」
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