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照れたり、嫉妬したり、驚いたり、、
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「離して…。」
息遣いが分かるくらいの距離に雨宮さんがいる。
自分よりもだいぶ年上の人が、真っ赤な顔して、今にも泣きそうな顔をしている。
「頼むから…。」
好きな人のこんな顔を見せられて…里見は複雑な顔を浮かべた。
「でも…。」
スルスルと里見から力が抜けた。
「うん、分かってる。」
雨宮は里見の膝から抜け出し、脱いだシャツを掴んだ。
「俺が…。」
「やらせないよ!」
里見はドキリとした。
(俺が気持ちががわかった!?)
「自分で出来るよ!軟膏貸して。」
(あっ…なんだ。。)
里見は照れ笑いを浮かべながら、軟膏を手の中で弄んだ。
「どうしたいんだよお〜。」
頭を掻き毟る雨宮に里見はふふっと笑った。
「意外と許してくれたから、その…なんでかなぁーって思って。」
里見は照れながら、遠回りな質問をぶつけた。
雨宮はブスッと膨れた顔をして、顔を逸らした。
「昔、酔っ払って寝た男が身体もアレもデカい奴で、そいつに無理矢理入れられた時に切れ痔になったんだよ。そん時はなかなか治らなくて、泣く泣く泌尿器科に通う羽目になったんだ。後ろって見えないから、それでちょっと….笑えるだろう?」
雨宮は気まずそうに乾いた笑いを浮かべた。
(わかっていたけど…)
里見は込み上げる熱い感情に拳を握った。
「じゃあ今回の奴もデカかったんですか!?」
「いや、今回の奴は…何言ってんだよ!?」
「じゃあ見せて下さい!だって痛いんでしょう?だったらちゃんと治療させて下さい!」
「大丈夫だよ!今回のは触れば痛いだけみたいだから!前回の時は座るのも痛かったから…。次回は気をつけるよ。」
「次って…そんな奴とばっかり寝るから!」
「一応相手は注意して選んでるよ。てかなんで怒ってんだよ!」
「怒ってなんか…。」
怒るっというか嫉妬だ。
見えない未来の相手にまで嫉妬している。
雨宮はふんっと背を向けて、皺になったシャツに袖を通していた。
里見は背を向けた雨宮の後ろから抱きついた。
「おい!」
自分より一回り小さい背中。抱き締めると華奢だが、しっかりとした弾力がある。
里見は意を決して、恥を捨てて、告白しようと口を開いた。
「次回は俺と…。」
「あのさぁ…。」
雨宮が里見の言葉を遮った。
「君、男とは寝たこと無いんだろう?」
びっくりした。
里見は腕の力を少し緩めた。
「ええ。」
「今まで付き合ってたのは女の子?小さい頃から女の子が好きだった?」
(急に…何を?)
雨宮の真意が見えないまま、里見は頷いた。
「はっはい。今まで好きになった子は女性でした。でも、今は違う。貴方が好きなんです。」
再び腕に力を入れた。
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