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幼馴染
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駿介んちと、俺の家は背中合わせで、同い年の子供がいる家族同士すぐに仲良くなって、やれバーベキューだの、やれ花見だの、なんかあるごとに集まっては宴会してた、らしい。
もちろん今でも仲良いし付き合いもあるけど、子供が高校生になった今は、昔ほどじゃない。
俺と駿介との仲もたいそう良くて、公園で遊んだり、田んぼに入って泥だらけになって叱られたり、どこに行くにも一緒だった、らしい。
らしい、っていうのは、俺は生まれてから幼稚園までの記憶が一切ないから。どっかで頭打って、それっきり何にも思い出さなかったんだと。
記憶がなくて寂しいんじゃないかって、いろんな人に言われるけどなぁ。当の俺は、寂しいとか、全然ピンとこねぇなぁ。
幼稚園ってまだ頭柔らかいから親の名前くらいすぐに覚えたんだろうし、特別困ったことはないねぇ。実際幼稚園くらいまでの記憶なんか、みんな殆どねぇんじゃねぇの?
駿介とのことも思い出さなかったけど、小中高おんなじ学校で、どこに行っても結局はつるんでたから、あんまり支障はない。たまに駿介が話す昔話で、そんなことあったかって思う時はあるけど。
ちなみに、カーテン開けたら駿介の部屋が丸見えだ。ほら、幼馴染に良くあるやつだよ。窓越しに接してて行ききできるってやつ。
たまに窓開けててばっちり目があってしまうけど、それは幼馴染でもかなり恥ずい。だから俺はよく閉めてるけど、向こうは殆どあいてる。
もっと言うと、エロい気分になってたり彼女連れ込んだりしてる時は、カーテン閉めてても気分的に落ち着かない。俺なにアホなこと言ってんだろ。
今日の駿介の部屋は、お、珍しくカーテン閉まってる。
...えっ...なんで?
びっくりした。閉まったカーテンの隙間から、駿介がこっちを見てた。何故かトクンって心臓がなる。なんで見てんだよ。そんなに俺が心配なんか。
「はやくねろ」って口の動きで伝えて来て、なんか腹立ったから「ばーか」ってやって引っ込んでやった。言われなくてもわかってる。
...まだ見てんかな。ちらって覗いてみたけど、もう駿介はもういなかった。ちょっと残念。...は、残念ってなんだよ。やっぱ頭打ってイカれたかなぁ。
その日はなんだかモヤモヤして寝れなかった。
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