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月影~心臓破りの化け烏
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〈side月島〉
『おつかれっしたー!』
主将の部活終了の合図と共にバレー部全員が声を張り上げる。それと同時に僕も含め一年メンバーが走りモップを掛け始め手早く体育館から撤収する。
「月島!」
名前を呼ばれ振り向くといつもの仏頂面にほんの少し紅の混じった顔。
僕の恋人である影山だった。
「か、帰ろうぜ」
不器用な誘いを受け思わず苦笑する。
「言い方、堅すぎ」
「そうか?」
影山はとぼけたように言い僕の手を取った。
「帰ろう」
今度は柔らかな笑顔で自然な言い方だった。
「うん」
僕は手の温もりを噛みしめながら頷いた。
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