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「兄っ...さんぅ...!」
僕は必死に暴れて携帯を取ろうとした。
だが、縄はきつく結ばれていて簡単にとるのは不可能だった。
「あ、いーこと思いついたわ。」
そして、杏音は僕の携帯をとり、応答ボタンをおした。
『もしもし?まさき。大丈夫か?おそいぞ?』
「杏音です。まさきさんの声ききたいですか?」
『...お前、誰だ?...いい加減にしねぇとぶっ潰すぞ。』
「へぇ...そんなこと言っていいんですね。じゃあ、まさきくんの声聞かせてあげましょう。」
そう言うと杏音はいきなり、ローターの振動を最大にした。
僕は声を抑えることができなかった。
「ひっ...!あ!...やらぁっ...!とめてぇぇ...んぁっ...ふっ...だめぇ...!...ぁんぅ...!やぁつ...はひっ...んぁっ...兄っ...さぁんぅ...きいちゃ...だめぇっっ...んっは...!あんぅ...!」
「ほら、まさきくんですよ?返して欲しいですか?なら学校の保健室までどうぞ?ふふっ...その間にいろいろしますけどね。」
『...おい、お前何する気だ。俺のまさきに手だしてんじゃねぇよ!...』
そして、杏音はそれに答えずに通話を終了した。
そして、こちらを振り返りる。
「まさき、愛してる。」
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