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きっかけは早朝に
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朝の七時半。いつもこの時間に登校し、生徒会室に来て机に積まれた山積みの資料に目を通す。
「成海、おはよう」
俺ともう一人、この時間に登校してくるのは、この学校を取り仕切る理事長の息子にして、この学校の現生徒会長。
「おはよ、樹」
『月島 樹』幼馴染のこの男は、成績優秀、眉目秀麗。俺が唯一認める完璧な奴。
「いつも朝早くからごめんね」
「謝るくらいなら俺を推薦なんかするなよな」
この学校には、生徒会が成績上位者の中から次期生徒会メンバーを選抜するという特殊な制度があった。
樹の場合は特に異例で、二年に上がるとすぐに当時の会長から、次期生徒会長として推薦された。
そして樹は、俺を生徒会の副会長に推薦した。
「今年の一年生は優秀な子ばかりだな」
中間テストも終わり、現段階での成績上位者を生徒の学校生活での詳細が書かれたファイルからピックアップをしている時、ある生徒が目に止まる。
「…なぁ樹」
「なに?」
「今の段階で一年の学年トップのこいつってさ」
俺は生徒名表の中の一人を指さす。
「あぁ、渋谷君でしょ?」
「なに?こいつ見るからに柄悪そうなんだけど。」
「出身中学はあの鷹中らしいよ。興味深いよね。倍率の高いこの学校によく合格出来たもんだよ」
「へぇ…あの鷹中ね。ま、どうせ中学時代は陰キャラだろ。虐められて学校でも特にする事なくて、勉強ばっかしてたんじゃね?高校デビューで見た目派手にした感ありありじゃん」
金髪頭に、女みたいな整った顔。
最初は別に何の興味も無かった。
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