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だから会いたくなかったのに
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俺が言ったその言葉に、
新は言葉を詰まらせる。
背中向けてたし、顔見えねえけど、
多分、すげぇ顔で睨んでると思った
「パ、パードゥン?」
なに、なんでさっきから英語?
「だ、か、せ、て」
こう言えば、
怒って出て行くと思った
風邪の状態で新に会うのは
お前を好きになった俺にとって
一番避けたいこと。
「リアリー?」
イラっ
流石に3回目の新の下手くそな英語に
苛立ちが生まれる
「新、早く出て行かないと本気で・・・」
体を起こして、新の方を見た
「新?」
いつもなら、俺に睨みを効かせて
何言ってんだくそ眼鏡とか言って
怒るはずなのに
「あ、え、と・・・」
新は顔を真っ赤にして、
目をキョロキョロと俺から逸らしていた
そして、何かを思い付いたような顔をして
「あ、あれだろお前!俺にこんな
情けない姿見せたくねえから
ワザとそんな事言って・・・」
そんな事を言った。
そんな顔見せられたら、触りたくなる
「っ・・・おいっ」
真っ赤に火照る新を抱き締めると
さらにキュウっと新は身を縮ませる
「なんで逃げないの?」
「病人のお前がそんな事してくる訳ねえだろ」
少し強気な口調でそう言った新の言葉に
俺は笑みが零れた
「新、ほんと馬鹿だな。」
「は?」
ほんとに、なんでこんな時は
こんなにも素直で大人しいのかな。
ま、心配してくれるのは嬉しいけど。
「治るまで、会わないでいようと思っていたのに」
でも、やっぱり今は自分の身を案じた方がいいよ
「お前っ、ベッド戻れよ」
そう言って、俺の肩を弱い力で押してくる
そんなの抵抗の内にも入らない
俺はまたぎゅっと新を抱き締めた
俺の熱が上がっていくのが分かる
「俺さ、新の事傷付けなくないんだよ」
「?・・・なんだよお前、さっきから」
「忠告したよね?帰れって
何するかわかんないよって」
「??」
新が不思議そうに俺を見ている
上目遣いでそんな顔しちゃってさ
俺が風邪だからって
ほんと、どこまで無防備なの?
「残念。タイムオーバー」
抱き締めたまま、新を床に押し倒した
「なっ、なにして」
「逃げなかったの新だから。
折角、忠告してあげたのに。」
ほんと馬鹿だよお前。
「め、眼鏡?」
風邪の時の俺は
自分でも抑え付かねえくらいに
自制心効かねえのに
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