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《本番》10
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「……」
しばらく言葉を失うアキラ。
「……」
カズキも黙って返事を待つ…
「わかった…から、離して…カズキ」
腕の中で頷き、そう頼む。
「…はい」
微妙な表情で離してくれる…
アキラは離れ際にカズキを見て…
「カズキ…、オレの事…本気って思ってるなら、オレは…やめときな…」
深緑の瞳に見つめられ、断られているのになぜか胸がドキッとしてしまうカズキ…
「サクヤ先輩…?」
「…やめとけ」
もう一度…真剣な顔で伝えるアキラ。
「…先輩」
そしてすぐ笑顔を戻し…
「…早く帰れよ、今日はありがとな。バイバイ…」
カズキから離れて、手を軽く振る。
「先輩…今の、恋人とうまくいってないんですか?」
不意に聞いてくるカズキに…
「…なんで?」
首を傾げるアキラ…
「…先輩、恋人いるのに…なんか、寂しそうだから…」
もう一度、頬に触れて…感じた事を伝えるカズキ…
ほっておけないような…
傍に居てあげたくなるような気持ちになる…
「…気のせいだよ、じゃな…」
カズキの手に触れ避けながら…
静かに否定し、アキラはカズキの首に手をかけ…伸びをして軽く口づける。
そして個室の戸を閉めようとする。
「…じゃ、今までありがとうございました…また、会えますよね?その時までさようなら…」
アキラから手を離し…
名残惜しそうに言葉を出す。
「…ウン」
頷いてアキラはカズキと別れる。
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