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第2voice. 衝撃的な出逢い(10)
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「と、いうワケで……ちょっと奏くん、おいでおいで」
「あ、はい!」
舞台から降りて、手招きする蜜樹さんの元へと駆け寄る。
にこにこと笑う蜜樹さんの手には、数枚の書類。
「これ、親御さんに見せておいてくれる? 後日、私が直接奏くん家にお邪魔して説明はするけれど」
「あ、わざわざ……ありがとうございます!」
「まぁ、それが最低限の礼儀でしょ。大事な息子さんを、厳しい業界で働かせるんだからさ。例え、キミの意思だとしても……やっぱり、親御さんは心配するだろう?」
……なんて、お優しい方なんだろう……。
他人の家庭のことまで、こんなに親身になって考えてくれているなんて……。
「蜜樹さんは、とても素敵な方です……っ!」
「HAHAHA。照れるなぁ」
「……詐欺師め……」
「ん? 何か言ったかな? 響くん?」
「いいえ、何も」
「あ。奏くんの教育係は、響くんに決ーめたっ」
「え!?」
「はぁっ!?」
「私の言うことは絶対、だよ?」
チョンッ、と蜜樹さんは音無さんの額を軽く突いた。
音無さんは何故か、死んだ魚のような目をしたまま固まっていた。
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