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敬意①チャラ男
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俊が出会い系始めた。
入れ食いだって。
女の子もいいけど男の子もいいぞォ。
男の子?
だって入れるトコないだろう。
あるんだよ。
高校生くらいのガキはバカだから、うまく言いくるめればホイホイ乗ってくるぜ。
…。
そうなのかな。
俊は昔からチャラチャラしてて、性的事件ばっか起こしてきた。
さすがに幼女とかには走らないけど、ガッコ来るたびに新しい体験を話すのだ。
クラスメイト食った話。
女教師食った話。
0L食った、いや、これは食われた話。
etc.
etc.
etc…
性衝動強すぎって思ったり、羨ましく思ったり、かれこれ十五年、俊を見てきた。
同じ会社に入ってからも、俊の暴れっぷりは変わらなかった。
朝、さりげなく女子社員にコーヒー入れてもらってたり、遅刻しても女課長が殆ど小言言わなかったり、そういう一つ一つのことから、あ、俊、こいつと済ませたな、わかってしまう。
「そこまで次から次で、恐くないの?」
「ゴム使ってるもん。刺されるとかの方は、うーん、発生したら本望かも」
カラカラ笑って言う。
俊って…
そしてついに出会い系だって。
不自由してないだろ?
何なんだよ。
中身もどんどん不道徳になってきた。
オヤジ狩りのエサと見抜いたからさ、ハメ撮り学生証コピ一つきGET、だの、縄、亀甲に縛ったまま帰ってきちった、だの、その挙句が男の子かよ…
そして俊ついに言った。
boy3Pやりてェ。
朗、つき合ってくれよ。
えええええええええっ!
当日。
結局僕は同行した。
僕が断ったら諦める俊ならいい。
諦めなかったら?
他の誰かを誘ってそんなことをする俊だったら?
見届ける方がましだ。
俊の車が有名校の学生寮の前に停まる。
すらりとした生徒が黙って近づいてきた。
僕が乗ってるのに気づいてはっとなったが、ためらいなく乗ってきた。
俊は車を出した。
きれいな子だった。
何かスポーツをやっているのか、腹筋もすっきり割れている。
ニの腕の形も流麗で、張りきった腿も美しい。
透きとおるような瞳と、甘やかな色の髪。
まなざしには熱いものがあるけれど、何故だろう、翳っている。
「こいつ朗。信頼おける奴だから」
少年は何も答えない。
「心の準備、してきた?」
「…」
僕らは何の会話もなく、夜の街を移動してゆく。
住宅地抜けて、某町の駅裏辺り。
怪しげなホテルが何軒もあるところ。
ピラーンをくぐって、車が入った。
風営法とかでこと細かに規定されてるって聞いてる。
男女じゃなきゃだめ、二人でなきゃだめ、一人も三人以上もだめな筈なのに、男三人で入れてしまった。
「いいのかよ」
僕が思わず突っ込むと、
「世の中なんてそんなもの。涼くん。シャワ一浴びてきなよ」
『涼』と呼ばれた少年は、バスルームの方へ消えてゆく。
「いつもあんなに無口なのか?」
「や、ほどほど話すよ。彼バスケやってたんだけど、親友怪我させたショックでやめたんだって」
「親友…」
「ただ怪我させただけじゃない。その怪我によって親友はバスケ生命断たれ、自分は全日本メンバー入り確定…って、あっと」
俊が制したすぐ後に、ナイトガウン姿で涼くんが来た。
「俊さんたちは入らないんですか?」
「会社の寮で入ってきたから」
俊、またテキトーなコトを…
「いいからおいで。こっち来て、すばらしいカラダ、朗に見せてやってよ」
少年を抱き取った俊が、かれのバスローブの前をはだけると、本当に、息をのむほど美しい肉体が僕の目の前に現れた。
想像した通りの胸板。
腹。
下腹部。
そしてそそり立つ若々しい…
気がつくと僕はそこに手を伸ばしていた。
屈辱の表情で、涼くんが顔を背ける。
「言ってやんなよ。好きな男の子がいるって。好きすぎて、こういう自分だと言えないって。知られたくないって。だからこうして俺たちと遊んで、全てを、忘れたいんだって…」
俊の声が遠くに聞こえる。
僕の目には、僕の手のひらの中で震えてる、美しい屹立しか写っていない。
ほの温かいそれを唇に含む。
涼くんの全身に、えもいわれぬ戦慄が走る。
快感と、ない交ぜの嫌悪感。
わかるよ。
僕もそんな感じだったから。
でも、若さは快感そのものに溺れることも出来る。
あの頃の僕みたいにね…
しゃぶりたてる僕の舌技に、いつしか涼くんは肩で息をしてる。
美しい顔が、肌が上気して、普段は知的だろう、その表情が、こうまでなまめかしいのは多分、本質に隠された淫靡と、罪の深さを現わしているのだ。
「ああっ!」
涼くんが放ったそれを、そのまま飲み込んでから、僕は唐突に我に返った。
快感の名残りに身を震わせてる涼くんとは対象的に、俊はかなり青褪めて、悲しい目で僕を見ていた。
「やっぱりか」
何がやっぱりなんだ。
「やっぱりおまえは…」
立ち上がり、部屋を出た。
エンジン音がして、俊の車の音はみるみる遠ざかっていった。
※ ラブホの部屋は基本的に支払い後でないと出られません。
あくまでも作中虚構であります。
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