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回想 晶1
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よく晴れた朝、元気に広い庭を走りまわる少年がいた。朝食のパンを片手に執事と追いかけっこをしてるようだ。
その少年は楽しそうに笑って、室内で眺めてる母へと手を振った。
母も笑顔で振り返し、子供の姿を目に焼きつけた。
「お母さま!!これ俺が育てたんだよ!お母さまに似合うと思って」
少年は一輪の赤い薔薇を差し出した。
「綺麗ね。でも棘のせいで血が出てるじゃない」
少年の陶器のように白い指先からわずかに血が流れ落ちた。
その少年は肌だけではなく、すべてが白かったのです。
髪も、眉も白く、唇の色素も薄い。
瞳はほんのりと赤く染まっていた。
……これは生まれつきのものだった。
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