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酷すぎる現実
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「…う……あぁ…ぁ」
「秋人?大丈夫?……おれのこと覚えてる?」
「ふ…ぁあ……や…」
「………」
ガタガタ震えたまま秋人は声を漏らすだけだった。
白く透きとおった髪は腰まで伸びていて、陶器のような白い肌から覗く真紅の瞳は恐怖に染まっていた。
服は白いワンピースを着ていたが、なぜか女物だ。
「……眩しいの?」
「あ…うぅ……まぶ…し…」
掠れる声で一言呟いてからまたシーツにくるまってしまった。
あれから11年……長すぎる。
叔母さんは秋人の母親のことを心底毛嫌いしている。だから息子が亡くなったと同時に、秋人の母親を追い出して秋人を部屋に閉じこめたのだ。
いわゆる…監禁だ。
人間は……3日間監禁されただけで、気がおかしくなるそうだ。
5才の頃からずっと閉じ込められて生きてきて今年16になる。
あまりにも酷すぎる現実に体が震えてきて、慣れない光に怯える秋人を見てるだけで涙が溢れた。
「……あきと、もう大丈夫だから…怖くないから……」
「あぅ…や、ぁぁ……ううああ!」
「おれが絶対……守るからッ!!」
ぎゅっと安心させるように抱きしめるけど、秋人はビクビク怯えたまま喚くだけだった。
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