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胸騒ぎ
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「あーねむぅ…」
遅刻決定が決まってるからのんびりペースで誰も使ってない2年の空き教室へと向かった。
少し古びた扉を開けると、中にはもう『いつものメンバー』がヒラヒラと手を振っていた。
「よー吉田ァ、今日は早ぇな」
「うっせ。別に家がつまんねーからだよ」
ゲラゲラと笑ってる男は、筋肉だけは無駄にある北村 カンジだ。
「あーっ!わかったあ、あの噂のテンコーセーに早く会いたいからっしょ?ね、当たり?当たり?」
「ちーがうって。…てかやっぱお前らにも伝わってんのな」
この女顔で陽気な男はおれの幼馴染。名前は鉢屋 透(はちや とおる)だ。
「ん、なーんかすっごい可愛いらしいじゃん?僕より可愛かったらなんかムカつく」
「安心しろって、お前よりキモい奴なんてそーそーいねぇから!」
「ハァァ!?ひっど!!まぁカッちゃんよりゴリラな奴もいないけどね!!!」
「それはおれの自慢だから」
はぁ…
いつものように2人の言い合いをBGMにして横になる。古びたソファーだが気にしない。
……正直、透が言ったこともあながち外れてはいない。
秋人に会いたくて早く学校に来たのもある。
けどなんでか教室に行こうとはあまり思わない。……なんでだ?
自分でもよくわからなくてグルグル考えるが答えは出ない。
………
……どのくらい時間が経ったんだろう
いつの間にか寝てたみたいで、二人の姿は無くなっていた。
空き教室のボロい時計に目をやると、とっくに12時半を指していた。やべ、もう昼休みじゃねーかよ!!
「ふあぁあ……腹減ったし購買行くか〜」
寝癖をつけたまま立ち上がり、空き教室を出て購買へ向かった。すると惣菜パンと菓子パンを大量に持ったカンジと透を見つけた。
………そこまでは良かったが、なぜか廊下に謎の人だかりが出来ていた。
嫌な予感がする。気になって早足で近づいてみると、少し離れた階段の隅に秋人がいた。
3年の男子生徒4人に囲まれて……
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