アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
昔馴染み…やだやだ
-
「……あ」
「……ッ」
秋人が口を開きかけた瞬間、まるでタイミングをはかったみたいに鳴り響くチャイム音。
秋人が言いかけた言葉が気になるが、仕方なく席へもどった。
はあぁぁ…
なんで俺…さっきあんな心臓バクバクしてたんだ!?
ま、まあ秋人はすんごい可愛いし綺麗だしそれだけでもバクバク要素にはなるんだけど…
さっきのはそーゆーんじゃなくて……
まるで自分が恋してるみたいな…
……
…………
いやいやいやいや
さすがに恋はねぇな!!俺はあくまで女の子が好きだし!!
心の中で自問自答を繰り広げてると、いつの間にか授業が始まっていて、百面相をしてる俺の頭にすこーーんと教科書の丸まったやつが振り落とされた。
「…ッツ!?いっ…ッテェな!!」
俺の頭を叩いた奴を見上げると、薄い茶髪をきっちりセットして眼鏡をかけてる科学の冴木 香(さえき こう)が見下ろしていた。
思わず、げっと顔をしかめてしまう。
「なーに俺様の授業で面白いことしてんだよ。ちゃんと聞けバカ」
「……うーい」
こいつとは家が隣同士の昔馴染みだ。
年が離れすぎてるから幼馴染ではない。よくわからんけどぉ……
俺が適当に返事をすると、小さくため息を吐き、また授業へと戻っていった。
ちらっと秋人の方を見ると、まだ少しボーッとしていた。
いつもならここで目が合って笑って手を振ってくれたりすんのかなぁ…とかね
50分間の授業は案外ボーッとしてるだけで終わってくれるもので、あっという間に昼休みになって俺はいつものように購買へと向かった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
34 / 76