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独占欲
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やべぇ。秋人の寝込みを襲っちまった。
これはどう見ても襲ってる、よな?だって当人は寝てるんだし意識ないんだし……うわあ俺最低だ
くしゃっと秋人の髪を撫でる。
気持ち良さそうに寝やがって…くそ、すげー可愛い
いつのまに、こんなに惚れたんだろう
一緒にいると引き寄せられて離したくなくなる。男にこんな感情を抱いたのは初めてでまだ若干慣れない。
もどかしくて時々息がつまる……
秋人をおれのモノだけにしたい。おれの隣でずっと笑っていてほしい。秋人のことをもっと深く知りたい。
それがどんな残酷な事実だったとしても。
好きな相手のことはなんでも知りたくなるだろ?
とか、ガラにもなく思ったり。
「………」
「おわっ!?お、起きたのか秋人」
いつのまにか起きた秋人に動揺を隠せない。だって、さっき……
思い出した途端に顔に熱がまわり、クラっと目がまわった。
すると秋人は不思議そうにおれを見つめて、大きな目を瞬かせた。
「あ、れ……あき、らじゃ……な、い?」
ペタペタとおれの赤く染まった顔を触りながらそう言う秋人にドキッと心が痛んだ。
あれ?寝てる間に無意識にくっついていたんじゃ…ないのか?
今の言い方だと、まるであいつだから抱きついて寝たみたいな……
「あき…」
「秋人、嫌な夢は見ませんでした?」
俺が口を開きかけると、頭上から低音で色気のある声が聞こえた。秋人は、杉田を見るとぎこちなく起きあがってポスっとその胸に収まった。
その自然な流れにおれは少なからず魅入ってしまって情けなくなった。
「…おはよう、ございます」
ふわっと笑う杉田は優しさで溢れていて、いつもの硬く他人行儀な感じは一ミリもなかった。
一目で大事にしてるってわかる。
でもそれは俺も同じだ。秋人のことを誰より好きだ!!
恋は盲目って、いうだろ?
「ん、おはよ…う!?」
グイッと秋人の肩を後ろに引き、俺も耳元でおはようと囁く。その朝の挨拶をくすぐったそうにピクッと反応する秋人は、なんだか新鮮で杉田の顔が歪んだのがわかった。
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