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「俺は密かに貴方に接近するチャンスをいつも伺っていました。でも貴方は気づかなかったでしょうけれど――」
「阿川っ……!」
「今日もこうやって貴方に接近するチャンスを伺っていたのを貴方は気づいていましたか?」
「な、何だと……!?」
「電車で貴方と終点の駅に降りたのは、偶然じゃありません。だって俺は、貴方が会社から出るのをつけてましたからね――」
その話を聞いた途端、俺は顔が青ざめた。阿川はそう話すと、ふと笑った。
「焼き鳥も缶ビールも、本当は2人分買ったんです。貴方と一緒に飲めたら楽しそうだったし、それにそれを口実に貴方に近づけると思った。でも貴方は俺の誘いにはノってくれないと諦めてました。 だって貴方は俺のことを嫌っていましたし、例え誘っても断るだろうなと思ってましたからね」
「阿川、お前何を言っているんだ…――?」
「だから俺は声をかけれず、そのまま貴方が乗る電車に一緒に乗って貴方を眺めることにしました。貴方はそんな俺の気持ちを知らないはずですけど、俺はそれだけでも幸せでした……」
そう言って話すあいつに俺は驚愕を隠せなかった。そして、少しつづ狂い始める狂気すら感じた。
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