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決意
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あれから色々と考えた。そしてまる1週間が過ぎた頃、俺は決意を決めると退職届けを鞄に入れて会社に出勤したのだった。
きっとこの道はもう通らない。毎日、通勤で向かうこの電車にも乗らない。
ホントにこれきりだ。
今日で最後にしよう、そしてあいつとも…――。
会社に出勤すると、エレベーターの前で自分が配属されているオフィスの階のボタンを押した。
1階から5階に上がると、急に息苦しさに襲われた。久しぶりの出勤だったから緊張したのかも知れない。
今までこんなに休んだことはなかった。
きっと今頃、仲の良い同僚が俺が暫く来ないことで心配しているだろう。
俺は今日辞める人間だが、あいつらにはちゃんと顔を出しておきたい。
エレベーターが7階に上がると、扉が開いた。俺は深呼吸してから足を一歩前に踏み出した。
戸田課長に退職届けを提出したら自分のデスクを片付けて家に帰ろう。そしてこの東京からも――。
並みならぬ覚悟を決めると、俺はエレベーターの出口から一歩を踏み出した。すると突然、誰かに ぶつかった。
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