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「葛城っ!?」
「柏木……!?」
名前を呼ばれると、ぶつかった鼻を押さえて顔を上げた。すると目の前には、同じ部所で同僚の柏木と遭遇した。
彼は俺と同じ同期にここへ入社した。
最後にこいつの顔を見れただけでも、自分の中では一つケジメがついた。
俺は柏木に出会すなりに話しかけようとした。
するとあいつが真っ先に話しかけてきた。
「1週間も休んで心配したぞ。お前まさか、どこか悪いのか?」
「ああ、嫌。ちょっとな……」
「心配したからお前の所に見舞いに行こうとしたんだけど、忙しくてなかなか行けなかった。だから悪いな?」
柏木はそう言って手を合わすと、相変わらず調子の良い言葉を言って謝ってきた。
俺はそこで呆れたように笑うと、一言文句をあいつに言ってやった。
「あっ、そうそう。お前聞いたかよ?」
「何を?」
「いや、ちょっと朝から大変なんだよ。戸田課長がさ…――」
「戸田課長がどうしたんだ?」
葛城が聞き返すと柏木は、自分の顔を少し近づけてから彼に耳打ちして話した。
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