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愛の面影
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――葛城が彼の退職届けを同僚から聞かされたその頃、阿川は段ボールを両手に持って自分の私物を 纏めて会社から去ろうとしていた。
最後まで葛城とは会わないつもりだった。
いや、"会える"わけないと彼自身もそう思い込んでいた。
阿川は葛城を傷つけたことを酷く後悔していた。
そして二人はもう前みたいに戻れないことも――。
阿川は葛城に対して複雑な恋愛感情を抱くと、淡い気持ちは彼の胸を締めつけた。そしておもわず深いため息をついたのだった。
これでいい、もうこれで…――。
そう心の中に自分の想いをしまい込むと、彼は誰もいないビルの階段を下へと降りたのだった。
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