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告白
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「で?わざわざ保健室に呼んで話さないと言えないお題だったのか?」
一ノ瀬に不思議そうに言われ、俺は「うん。まぁ。」と答えた。
数分沈黙の後、俺はポッケトから、あの紙を取り出し、一ノ瀬に差し出した。
一ノ瀬はそれを不思議そうに受け取り、紙を開いた。
俺はとっさに、俯いてしまった。
「湊叶。これは、どういうことだ?」
一ノ瀬の声はあからさまに驚いていた。
まぁ普通の反応だ。
「これは、俺のことを好きってことでいいのか?」
そう聞いてきた一ノ瀬を睨みまた、顔を下げた。
「湊叶。顔あげてほら、ちゃんと言って。じゃないと、信じないよ?いいの?」
意地悪なこと言ってるのに、一ノ瀬の声は今まで聞いたことのない優しい声で、その声に俺は一ノ瀬の顔を見た。
そして・・・
俺は勇気と、今までの苦しさと切なさと、自分への嫌悪感を全部含めた声で。
「俺は一ノ瀬が好きなんだ。ずっと前から。」
俺は自分の顔が赤くなるのがわかった。
「お前、付き合うってどういうことかわかってんのか?手繋ぐとかキスするだけじゃないんだぞ。もっと凄いことするんだぞ」
「わかってる。それをふまえて、一ノ瀬の事が好きなんだ。」
俺は即答した。
そんなの分かってる。でも、そんな覚悟、とっくに出来てる。好きになった時から、ずっと。
だから、今更、脅されても怖くない。
だって、一ノ瀬だもん。
一ノ瀬は俺の答えを聞くと、俺の腕を引っ張り、俺を抱きしめた。苦しいくらいに強く。
「俺も好きだよ。湊叶。出会った時からずっとな。
だから、俺から何があっても離れないって約束しろ。いいな?」
そう言うと、一ノ瀬は俺のオデコに触れるだけのキスをした。
俺はちょっとだけ、一ノ瀬のS感が見えた気がした。
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