アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
嘔吐する。
-
ただの出来心だった。
あんなこと聞かなきゃよかった。
あんなこと言わなきゃよかった。
後悔してももう遅い。
阿呆みたいに俺の身体を貪って、愛をささやくやつに、なんとなく、聞いただけだった。気まぐれだった。
結果、やつは俺が思うよりずっと深く俺のこと想っていた。
しかも盲目的に、本能的に。
互いに相手について知ってることなんて少ないだろうに。
よくわからないと言ったくせに、あんだけ真っ直ぐに好きだとか言う。
きっと、あいつはどんな俺でも、俺であるかぎり俺のことが好きなんだろうな。
そう思ってしまった。
俺を見ているようで見ていない。
見ていないようでよく見ている。
得体がしれない。
そうして気づいた。
俺、やつのことばかり考えてる。
もしかしたらこれは…恋?
なんてそんなのはギャグだ。
俺を襲ったのは胸くそ悪さと吐き気だった。
ひたすらにそんな自分を気持ち悪いと思った。
本気で、この関係をなんとかしよう。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
5 / 11