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お前こそ(紫苑)
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久しぶりに外を歩いていたとき
偶然にも駿を見かけた。
信じられない光景。
俺のことが好きだと言った駿の隣には
有り得ない人物がいる。
篠宮だ。
俺が小さい時から知っている
篠宮 徹。
何故お前が駿の隣にいる。
そして何故
仲良さそうに一緒にクレープを食っているんだ。
駿は俺のことが好きなんじゃないのか?
俺はあの日、確かに聞いた。
はずなのに…。
何故だ。
取られる。
やっと気持ちが固まってきたところだったのに。
傷付けないよう、大切にしようと。
明るく元気な
駿の笑顔を守ろうと。
篠宮、お前が何故駿を奪う?
駿を取られまいと
俺のところに来いと言った。
が、
紫苑はいつも遅い…と。
また泣かせてしまった。
俺はどうしたらいい。
あのとき、気持ちが固まる前に
俺も好きだと言えばよかったのか?
幸せができると思ったのに
また失うのか。俺は。
幼い頃、篠宮…お前という友達を失ったときのように。
今度はお前が奪うのか。
父ではなく、
友達だったお前が。
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