アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
いい朝。
-
「おはよ…」
「おはよう。」
自然に起きたふりをして
朝の挨拶。
寝起きの紫苑もかっこいいな…
「…どうした?」
「い、いや…なんでもないよ」
ぼけーっと紫苑に見とれていると
声をかけられ
またあたふたあたふた…
「あ、朝ごはん!!」
「少し待て、白井を呼ぶ。」
「いいよ!!俺が作る!!」
「ほう。」
「なにがいい…?」
「駿が作るものなら何でもいい。」
「わ、わかった…」
俺が作ったのならなんでもいいのかぁ…
なんか恥ずかしくなってきた…
俺の作ったものなら
どんなものでも嬉しい。
そう言われてる気がして。
作れるものがわからないからって
ただそれだけの理由かもしれないのに
そう思ってくれてたらいいなって
思ってみたり。
何作ったらいいのかな…
庶民的なものしか作れないよ…
キッチンに向かい
献立を考える。
庶民的なものでいいのかなぁ…
そんなおしゃれなもの作れないからなぁ…
うわ…紫苑の家ってなんでもある…
すご…
見たことのない調味料から
食材まで
色んなものが揃ってる。
とりあえず…
わかめの味噌汁…と…
魚焼くかな…
あとは…
ほうれん草の胡麻和えかな…?
グリルに魚の切り身をいれ焼く。
他のものも同時に作り始める。
ほんとにこんなのでいいのかなぁ…
「何作ってんだ?」
「ほんとに庶民的なのしか作れないからさ…たいしたものじゃないんだけど…」
今作っているものを紫苑に教える。
「ほう…。俺、まともな味噌汁とか胡麻和えは食ったことないな。」
「そうなの?」
「あぁ。」
やっぱ小さいときから
普通の家庭じゃ食べられない美味しいもの食べてたんだ
どうしよ〜…
ちゃんと食べてくれるか
口に合うかどうか
もっと不安になる。
「楽しみだ。」
「え?」
「前に作ってくれたやつ、あれは美味かったからな。きっとこれも美味い。」
「…/////き、期待はしないでね…」
紫苑が褒めてくれた…
前もたいしたもの作ってなかったのに。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
168 / 214