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帰る時間。
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紫苑と車に乗って
何故か紫苑の運転で
俺は今、自分の家まで送ってもらっている。
帰りたくない。
そのことばかり考えて
紫苑ともっと話したいけど
俺が変な雰囲気にしちゃったから
ずっと無言のままで
少しして家に着いた。
「ありがと…」
「俺は…」
「…ん?」
車を降りようとドアに手をかけたとき
紫苑が突然喋り始めた。
「…俺は、お前の笑顔が好きだ。」
「…笑顔?」
だいたいいつも俺は笑ってるから…
だから?
でも、紫苑といるときは笑ってるよりも
照れてたり…
泣いたりしてるときのほうが多い気がする…
「俺のために泣いてくれるお前も…好きだ…」
「え…?」
「俺なんかのために悲しんだり、悩んだりしてくれるところが好きだ。」
「………。」
「明るい性格も、俺なんかのために気を遣ってくれるところも…全部…好きだ…。」
「う…ん…」
「どう表せばいいかわからない…。駿の全てが好きだ。」
どうしよ…
好きなところがないわけじゃなかったんだ…
また泣いちゃうじゃん…
「ありがと…」
余計に離れたくなくなって
嬉しくて胸が苦しくなって。
どうしたらいいのかわからなくなる。
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