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久しぶりの我が家。
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あー、久しぶりだなぁ。
兄ちゃんと2人で晩御飯食べるの。
「ほら、ご飯粒ついてる。」
「あ、ありがと…」
相変わらず面倒見がいいというか…
口元についていた米粒を
兄ちゃんがとってくれる。
この歳になって…なんか情けない…
「駿。」
「なに?」
テーブルにのった
いつも通りの兄ちゃんの手料理。
どれも美味しくて
なんか落ち着く味。
次はどれを食べようかと
料理を見ている俺に
兄ちゃんが声をかけてくる。
「駿のこと、好きだよ。」
「え…あ…うんっ…あ、ありがと。」
「うん。」
またにこっと笑う兄ちゃんの顔が
どこか寂しそうに見える。
気のせいかな?
俺なんか好きにならなくても
兄ちゃんは王子様みたいな人だから
いくらでも寄ってくる人はいるはずなのに。
女性でも男性でも。
どうして…
「ねぇ、兄ちゃん。」
「…?」
「どうして…俺なの?」
「なにが?」
「どうして俺のことが好きだって言うの?って…」
「それは駿が可愛いからだよ。」
「可愛いって…俺男だよ?」
「そうだね。でも、兄ちゃんは駿のこと すっごく可愛いと思ってるよ。紫苑さんもそうなんじゃないのかな?」
「え……んー…。」
よく可愛いとかって言ってるけど…
どうなんだろ…
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