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学園祭13 晃side
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晃side
「で?蓮の叶えて欲しい事って何なんだ?」
「そろそろお昼ですし、ゆっくりお昼を食べながらでもいいですか?」
「分かった、何が食いたい?」
パンフレットにはカレー、中華、麺類、洋食、和食とたくさんのレパートリーがあった
「オムライスがいいです!」
…可愛いな
じゃあ近くの洋食を出してるクラスに行くか!
パンフレットを見て近くにある、洋食を出してるクラスに行き
蓮のオムライスと俺のハンバーグを頼む
出てきたオムライスを見て、蓮は顔を輝かせ嬉しそうにスプーンを突き刺したが、次の瞬間残念そうな顔に変わる
「……蓮もしかして食べにくいのか?」
蓮に着けられた手枷は手と手の間に15㎝ぐらいの鎖がある
この鎖の存在と中途半端な長さがどうも邪魔らしい
蓮が涙目で鎖を睨み付け、俺にそう訴えてくる
向かい合わせで座っていたが、隣に移動し蓮からスプーンを奪いとった
最初は蓮も何が起こるのか分からないという顔をしていたが、俺がニヤリと笑うと蓮も気づいたようだ
顔を横に振っている
「ほら、あーん」
「っ‼︎」
蓮は横を向いて顔を反らすが、俺はそれが拒絶ではない事を知っている
その証拠に蓮の耳は真っ赤に染まっていた
嗜めるように蓮の名前を呼ぶと、蓮も諦めたのか大人しく口を開けた
気づけば幸せそうに食べている蓮をもっと見たくて、夢中になってスプーンを運んでいた
可愛い…小動物みたいだ!
結局全部俺が食べさせ、蓮は手を綺麗に合わせてごちそうさまでしたと言った
「会長、冷めちゃってすみません」
「いや、全然構わない」
蓮が申し訳なさそうに謝るが、俺的にはあんな蓮の可愛い姿を見れて胸一杯でどーでもよかった
俺の食事も終わりひと段落ついたところで質問した
「蓮の望みってなんだ?」
蓮はいきなり質問され驚いていたが俺の質問に困った様に笑った
「すみません、まだ話す勇気がないんです…
今日中に言うのでもう少し色んな所を回りませんか?」
勇気がない?
「願い事は決まってるのか?」
「……ええ…でも」
「蓮、心配すんな!
お前の望みの一つや二つぐらい俺が叶えてやるよ」
俺の言葉に蓮は決心したのか、覚悟を決めた目をしていた
「分かりました、では言います
俺の願い事は……明日絶対に勝って欲しいという事です」
……………はあ?
勝つ?何に?
「蓮、それじゃ分からねー
ちゃんと説明しろ」
「……俺も詳しくは知らないんですけど、今日俺が着替え終わった時に会長と実行委員長が話してたのを聞いて、少し不思議に思ったんでちょっと聞いたんですよ」
?何かおかしな会話したか?
「実行委員長は俺を姫役と言ったんです
それが何を意味するのかは分かりませんが、生徒達がさっき話してるのを聞いたんです…"明日の競技に出場するために今は頑張らないと"と」
……つまり明日何らかの競技がある
で実行委員長は蓮を姫役と呼んだ…
「それは蓮が景品になってるかもしれないって事か?」
「あくまで可能性の話ですし、そうじゃなくても会長にはいつも1番を取って欲しいです」
1番を取って欲しい…この言葉を胸に刻みながら蓮に安心する様にと頭を撫でる
「分かった、明日必ず1番を取ってやるよ」
蓮は嬉しそうに笑った
……1番でもなんでも取ってやる!
蓮のこの笑顔が見れるなら!
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