アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
家の中に、邪魔者が2人います。
-
がっくり。
もー!なんなん!ドア開けたら目の前に天使がおったのに、これでもかってくらい可愛い友希が立ってたのにキスできんとか、地獄やんか!
抱きしめて、「友希~」ってちゅうしようとしたら、史上最強の邪魔者がおった、しかも2人!
もちろんこんなんやとちゅうなんて夢のまた夢。
おかえりって言ってくれた友希は直ぐに僕の腕をすり抜けて、疲れたやろー??
とか言って僕の荷物を持ってこうとした。
いいよ!こんな重いもん友希に、持たせられへん!
やんわりとその手を握って「大丈夫やで」って言ったら「うん」って笑った。
ああああ!可愛い!!
寒くなってきたからと理由を着けて、出張前に買ったモコモコパーカー。
最近女の子とスタジオが重なった時に見かけて、めっちゃダッシュで戻ってスタイリストさんに聞いた部屋着。
雑誌の特集とかで、女の子達が部屋で気分を上げる部屋着を集めてた。
その中にあったフード付きのピンク色したモコモコ。
なんこれ!これ友希のために作られたんとちゃう?!
ってくらい一目惚れした。
女の子達と身長も変わらんし、目もおっきくてくるくるしてて、髪なんて金髪でさらさら。
ここで撮影してる子たちより断然似合うにキマッテル!!
「なーなー、これ買取できるん?」
っていつものカメラマンに聞いたら、今日のはレンタルだからダメだよ。って言われてん。
もー、こうなったら自力で探してやる!絶対友希にプレゼントする!
そして、帰った時にこれ着て癒やして貰うんや!!
その日の仕事はめっちゃ頑張った~。鈴木さんに褒められるくらいに。
その代わりに服買うの付き合ってもろてん、店調べまくったから連れてって!って。
『お前まさかこれ、友希君に…』
『僕が着るわけないやん』
『…んなことわかってる。ただ、友希君に選択肢は?』
『やって、絶対可愛いで?友希が一番似合うに決まってる!』
ふん、と鼻息荒い僕にため息つきながら付き合ってくれた。鈴木さんやっぱええ人っ。
でー、
「友希~可愛い~やっぱ可愛い~似合う~」
「ほんまー?なんか女の子みたいで恥ずかしくなってきたんやけど、みんなからも言われるし」
「みんな?!みんなってあの2人?!」
「うん。二人とも、悟が買うてきたんやろってよ?なんでわかんのかね?」
「僕より先に見たなんて、ゆるせん…」
僕が一番に見るんやったのに~!
わなわなと怒りがこみ上げてきたけど、並んで僕を見上げる友希が不安そうな顔したから、にこりと笑った。
「だいじょぶ、寒いから部屋いこ~」
「うん。コーヒーいれるな?」
「うん。友希~、」
「ん?」
「ほんまにめっちゃ可愛いで!」
「んふふ、ありがと」
そんな言うてくれると俺もなんか嬉しい。って鼻の頭を掻いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
15 / 117