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うーん、いいね。
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「あら、青春」
諒君に丸無視されて、強い気持ちを持とうと(笑)、気分転換にワインでも呑もうかと思い、悟を追いかけた。
そしたらまあ、なんて青春送ってんのかね、この子供は。
狭いキッチンに2人でくっついて、ほぼ悟が襲う形で友希君に抱き付いたままキスしてた。
おーおー、顔面崩壊。
一回キスして、離れるかと思いきやまたもや悟が覆い被さるようにちゅーしたら、悟の肩くらいの身長の友希君がほっぺた赤くしながら少し俯きながら何かを呟いた。
その瞬間やった。
…モデルクビやなあいつ。
ってくらいの顔面崩壊っぷりで何度も頷き、今まで以上に友希君を抱く腕に力を入れる。
いやいや、友希君折れるで?
一応モデルという職業上、ちゃんと体は鍛えとけと普段から言ってるのを忠実に守ってる悟は、細身の割に意外と筋肉質だ。
俺ほど完ぺきやないにしてもな。
それにしても、俺らおんのにまさかこれ、キッチンでおっぱじめんやろな。
と、一抹の不安に駆られた時やった。
カタン。と。
入り口で壁に凭れて中を覗いていた俺の後ろで何かに躓く音がした。
「ん?」
「……」
ありゃ。
こちらを向いてはいないがおそらく、さっきの2人を目撃したんやろ。俺の一歩後ろ辺りに諒君の背中があった。
あれまあ、これは効いたね。
腕を組んだまま、首だけ振り返ってみるけど、勿論こっち向いてへんから今どんな表情なんか全くわかれへん。
でも、
「諒君?」
「……トイレ」
「…そ?」
聞いてもないのにそう一言答えてから音も立てずに消えてった。
みんな高校生みたいな恋愛しちゃって。
可愛いね、ほんま。
諒君が消えて、も一度中を見ると、相変わらず友希君につきまとう悟。
ほんまにあいつは。呆れるわ。
コンコン。
壁を軽く叩いた。
「友希くーん、ワインある?」
「わわっ、あ、ありますよ!こないだ頂いたの一本残ってます!」
ふふふ、分かり易く慌てちゃって。悟の腕をおもくそ振り払うようにして、俺の方を見てパタパタと寄ってきた。
悟と身長が変わんない俺も必然的に友希君を見下ろす体制になる。
あら、やっぱり可愛いね、この子。
友希君をモデルにってのも結構本気やってんけどな~。
あっちで悟が、近寄ったらあかん!って叫ぶ。
だからー、俺はばい菌か??(二度目やでこれ)
「赤しかないですけど、ごめんなさい」
「ううん、いーよ?」
ありがと。
頭をポンポンと撫でると、へへへと笑う友希君。
この子、ほんま罪やねぇ。
途端に悟が近づいてきて友希君を抱き締めて叫んだ。
「ちょっ、友希に触らんといて!」
「悟っなに失礼なこと言うてんの?!」
あー、ほんま悟ちゃんはアホでおもろいね。
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