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部屋と珈琲と俺達。
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ん?あれ?
「コーヒー入ったよ」
さっきまでなんだか険悪ムードやった上坂さんと諒が、いつも俺と悟が座ってる二人掛け用のソファーに並んで座ってた。
ワインを呑んでる二人はお互いの方は向いてへんけど、特に諒とか肘置きに腕ついてその上に顎乗せて、どこか不機嫌そうな感じやけど、なんだかさっきまでの二人とは違う様子。
「ありがと友ちゃん」
俺がリビングに入ると直ぐに立ち上がって、持ってたトレイを受け取ってテーブルに置いた。
俺の少し後からケーキを持った悟が現れる。
その顔はあからさまににやけてる。
おいおい、もうちょい締まった顔しいや…。
悟はスキップでもしそうな勢いや。理由は一つ。
今日泊まってく?
やっぱり俺やって、一週間も悟と離れてたら淋しくて、はよ帰ってこんかな?とか思ってたわけで。悟が明日仕事やなかったら泊まって欲しいなと思ってた。
キスされて、そんなん確認する前に言うてしまってたけど。
そんなこんなでいちゃいちゃしてたら思いの外時間食って、二人にしてたん忘れてて慌てて戻ったんやけど。
「友ちゃん、ブラックやろ?」
「え?あ、うん」
「豆から曳いたん?ええ匂いやなぁ」
コーヒー好きの諒がすんと鼻を鳴らした。
「せっかくやし、俺も貰おうかな~」
「あ、勿論!」
「ふふふ、気が利くね友希くんはほんまに。悟に爪の垢でも煎じてのませといてや」
胸ポケットから煙草を取り出して、
あ、ここ友希君の家やったな、ごめんごめん。
と呟き再び胸ポケットに戻した。
「煙草止めた方がええんちゃう?」
「なんで?」
悟がテーブルにへばりつくようにして言った。悟は煙草を吸わない。勿論俺も。
一度興味本位で口にしてみたけど、やっぱり自分には必要ないかなと思った。
そういやあんとき、悟がしきりに
『友希に煙草なんて似合わん!!』
って言うてたな(笑)
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