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なにがどうなってこうなった?
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「なにこれ?」
「え?あ、ああそれ?美術館のチケット。…なんか一週間限定で展示されるのがあるんやって」
「へー、諒ちゃんと?」
「…ううん、いや、ちゃうよ」
え、せやったら、誰と?
芸術関係の行くんやったら限られてくんで?(僕が知ってる人ってなると)
なんかいつもと違って歯切れの悪い返事も気になるし。
テーブルの上に置かれた友希の鞄の下に敷かれて、端っこが見えていたもんやから何気に聞いてみたんやけど。
隠れるようにあった美術館のチケットを手にとって開催期間を見ると、確かに終了間近や。
僕の手からそっと奪うようにそれを取ったら、そそくさと鞄の中にしまい込んだ。
ガサガサと慌てるように。
「や、なんでもないから」
「…」
なんでもないって態度やないやろどうみても。
友希は、何事もなかったように、ご飯の用意するなって言ってキッチンへ入って行く。
ちょお待って。
なに?どしたん?なんかマズいことなん?
見た目と反して中身はガッチリ男らしい友希の、珍しいその態度。
変な想像しかできひん。
そらもうすこぶる。違うと、何もないと思いつつも、気になってしゃあない。
あかん、なんかイライラしてきた。
一回大きく息を吐いて、友希を追いかけた。
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