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なにがどうなってこうなった? 5
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「おい鈴木、あの小僧はどこ行った」
「悟のことか?」
「それ以外誰がおんねん」
「メイク直してもらってる」
「そか」
「待て待て、上坂、どこ行くんや?!」
「あの腑抜け、一発ど突いてくるに決まっとるやろっ」
「待てって、あっこら!上坂!」
俺の制止も聞かず上坂社長はスタジオを出て悟の楽屋に向かった。
スタッフとこの後の打ち合わせをしてた俺は頭を下げて直ぐに追いかけたけど、廊下に出たときもうすでに上坂の姿はそこになかった。
「あのアホ…」
社長のいう腑抜けと言うのも納得は出来る。出来なくはない。
だが、何だか今日の腑抜けはいつもと違うような気がしていた。
だから、一通り終わってから話を聞こうと思っていたのに。
自分に対しても、誰に対しても厳しい上坂は、悟に対しては一際厳しく接している。
それは誰よりも期待をかけているからに他ならないわけだが…。
「今日はマズいな」
時計を見て、次の撮影までまだ時間があることを確認してから悟の楽屋に急いだ。
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