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藍色の時間 1
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昨日の夜、ご飯を食べた後珈琲を飲みながら、ここここ、と鶏かと思うほどにここを連発して自分の足の間を叩くもんだから、俺はそれに素直に従ってそこにすっぽりと収まった。
もう夏だし、暑くないん?って聞いてみたけど首を横に振るだけでそれどころか振り向いた瞬間キスされた。
そして徐に口を開く。
「なあ、水族館行こう?」
「水族館?」
「うん、こないだ約束したやん?」
ああ、うん、そういえば。でもなんで?正直ほんとに行けるなんて思ってへんかったから悟が覚えていたことにも驚いた。せやから反応が薄かった俺を見て不安になったのか悟が少しだけ眉を寄せた。
「あ、ちゃうよっ嫌やってことやないんやで!ただ、悟・・・大丈夫なん?」
「よかったぁ、僕と出掛けんの嫌なんかと思ったやん」
「嫌なことないよ、ほんまに」
「だいじょぶだいじょぶ、昼間があかんかってんなら、夜いこ?」
「夜?」
「夏休み期間やろー?夏になったら夜水族館やってるやん」
「あ」
確かに、最近CMでもよくやってる、夜の水族館。
・・・なんか、ちょっとわくわくしてきた。
「ほんまに・・・ええの?」
「ええのやなくて、友希と一緒に行きたいの。友希は?」
「行きたいよ」
・・・悟が高校を卒業してモデルとして世に認められて、ずっと応援してきたけど、友人関係の頃も、ましてや恋人同士になってからなんて一緒に外に行くことなんてほぼ無かったからね。
行くとしても近所のスーパーくらいやったし。
「じゃあ・・・いく」
「あ、友希、珍しく照れてる?照れてる?」
「うるさいなぁ」
ほんまはちょっとにやけちゃうくらいに喜んでしまったのが妙に恥ずかしくて、悟に突っ込まれてしまったのを機に立ち上がろうとしたら、当たり前のように腕を掴まれた。そしてそのまま抱き締められる。
「かわいーっ、今日イチ可愛いっ」
「もーっ、なんなん」
「照れてる友希とか久々見た!ベッドいこっ」
「なんでそうなるっ!」
「えーっやって可愛い友希は今が食べごろやろ?」
「・・・なにそれ」
なんか寒いことを言い出した悟にそのままお姫様抱っこされて結局寝室に連れていかれた。
間接照明で照らされた悟の鍛えられた身体に中てられて、浮かされるように身体が火照ってくれば結局いつものように快楽の渦に巻き込まれて夜が更けていった。
そして、今、昨日の約束の通り、水族館にいる。
いつもは原色の派手目の服装が多い俺やけど今日は悟に合わせて地味な格好。悟もシンプルな服装に帽子を目深に被ってサングラスをかけていた。
夜にサングラスって却って目立つで。と言ってみると、『あ、そっか』と素直に度なし眼鏡に変えた。それもだっさいやつ。でもそんなの掛けてもイケメンなんやからほんま恐ろしい奴や。
いつも大体は事務所の車で移動な悟だけど、今日はどうしても俺をエスコートしたいと言い張り(だから女の子やないんやけど)自分の車の助手席に俺を乗せた。
バカでかいハリアーは悟の身長にちょうどいい(笑)。そして俺にはでかい。
ほんまに暗くなってから駐車場に入ったのが幸いして、誰にも気づかれずに館内にまで入れた。
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