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ゆけむり物語 11
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夜中ふと目が覚めると、僕に寄り添うように眠る友希の顔が月明かりに照らされてうっすらと見えた。エッチの後、部屋の露天風呂にゆっくり入って身体を温めて、綺麗な方の布団に潜り込んでぎゅうって抱き締めたまま眠った。
はー、相変わらず、エロエロやったなぁ。友希。むふふ。
浴衣が友希のエロさ五割増しにしとったわとか思いながら、腕枕ですよすよと寝息を立てる友希にキスをした。んうう、と一度眉間に皺を寄せたから起こしたらあかんと思ってそのままもっかい抱き締めた。
このまま時間が止まればええのに・・・。
僕ももっかい睡魔に襲われた。
「おはよう、悟」
「・・・んぅ、ゆう、き」
「うん。朝やで?ほら、朝ご飯楽しみにしてたやろ?」
「おは、よ」
ぼんやりした頭のままで友希を見下ろすと、目を擦りながらくすくす笑ってる。
ほら、って言いながら触れるだけのキスをしてくれて、朝っぱらから甘さ全開(笑)
条件反射で友希を抱き締めると背中に腕を回されて、そのままとんとんと背中を叩かれる。あ、あかん、また寝そう・・・。
「今日は、観光するんやろ?バイクの後ろにも乗せてくれるって言うてなかった?」
「・・・言ってたぁ」
「ほら、はよ起きてごはん食べに行かんと時間無くなるで」
「そや、ね」
僕の瞼が落ちそうになるのをすぐに察知した友希が腕の中から起き出した。あうー、行かんでぇ。
ほら、ともう一度腕をつつかれて、既に布団から出て身支度を整え始めた友希の後姿を見上げた。あー、後姿も可愛い。
大きめの浴衣が寝起きの為か更に友希を覆うようにまとわりついてて、その帯を解いて綺麗にしてからぴっと張るようにして振り返った。金髪のサラサラの髪が友希の額にぱらりと落ちる。
「ここのごはんほんまに美味しかったなあ」
「うん、おかわりする・・・」
「ふふふ、もう決めてんの?」
「うん・・・」
「悟?」
「うん・・・」
「悟・・・?」
友希の柔らかい声が、聞こえるけど、すんごい遠くなっていく・・・。さっき起きようと思ったけど、けど、あまりにこのぬくぬくが気持ち良すぎて、意識とは反対に瞼が閉じていく。そん時やった。
「・・・。悟っ!!いい加減にせえ!!起きろ!」
「は、はいっっ」
がばぁっっと布団を跳ね上げて上半身を起こした。なに、今の!?
今まで聞いたことの無い友希の声に驚いて飛び起きた。一気に目が覚めた僕は仁王立ちして腕を組む友希を見上げた。
こ、怖い。こんな友希初めて見た・・・。
そして僕を見下ろして一言。
「ええ加減にせんと、殴るで?」
にっこり。
「お、起きます」
「そ?ならええよ。さ、顔洗って、悟」
「はい・・・」
「んふふ、どうしたん?」
「いや、なんも」
ついさっきまでの甘さはどこにいったんやっていうくらい、脂汗が噴き出た。ふんふんと鼻唄を歌う友希は洗面所に向かって、もう一度僕を呼ぶ。「悟ー、それとも朝風呂しよかー」
優しい人程怒らせると怖いってのは、本当やったんやな。
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