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1 序章
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「はぁ…」
薄暗いバーのカウンターに突っ伏すと、オレ―上條和真カミジョウカズマ(20)―は、もう何度目かわからない溜め息を吐いた。
「辛気臭いなぁ。
酒が不味くなるだろ…」
隣でオレの悩み相談を受けてくれていた友人の八代譲―ヤシロユズル(20)―が、呆れた声を漏らす。
整った綺麗な顔立ちとは対照的に、八代は結構口が悪い。
が、今回に関しては、オレに非があるため、何も言えない。
何故なら、オレのお悩み相談はもう毎度のことだから。
八代にアドバイスを貰ったとしても、前に進めないオレはいつもいつも振り出しに戻って同じことを相談するから。
けれども、その悩みはオレにとってはとても深刻なのだから、仕方ない。
だってオレは、男が、好きだから…。
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